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 日銀は予想されていた量的緩和の部分、すなわち国債の買い入れ月額の半減を決定した。しかしこれでもまだ金融的には緩和的である。そして今後のコントロールの指標としてワークさせるために金利を25ベーシスポイント引き上げた。

 これは前日に日経新聞で報じられたとおりの結果となったのだが、注目は植田総裁の意見として今回の利上げで目に見える利上げ打ち止め感を出さなかったことである。次回も連続利上げするわけではないが、金利を自由に操作できるフリーハンドを保持したことになる。

 一方でFOMCでは金融政策に変更はなかったが、９月の会合での利下げを示唆する形となった。これまではインフレ撲滅が大事だとしてきたのに、雇用環境にも注意を払うとしたのだ。パウエル議長は時期こそ明言はしなかったものの、９月利下げにかなり前向きの姿勢であった。それで米国株は安心感から大幅高となった。

 結果として為替相場では円の独歩高となった。植田総裁の会見中にドル円は151円台に突っ込み、そしてあっさりと150円台にも突入した。戻しらしい戻しも作らずに150円台の前半まで下げてきて、その間はユーロドルがほとんど動かずだったので、ユーロ円がモロに下げることとなった。クロス円全般がやすいということだが、ポンド円やオージー円を見ても、久しぶりの安いレベルだと思う。

 ドル円はADP指数の出る頃には149円台に差しかかり、FOMCを待つこととなった。FOMCの結果発表の後はドル円は151円台まで値を戻す局面もあったが、やはりファンダメンタルズで的にも上値は重く、149円台でニューヨーククローズを迎えた。

 明日が雇用統計のため、今夜はちょっと一服感が漂うかもしれない。しかし東京時間にドル円は148円台まで円高が進んでおり、やはりドル円の売り遅れ勢の動きも気になるところだ。

日本時間 15時30分
 

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