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 雇用統計は悪い結果になった。就業者数は17万から20万人の増加が見込まれていたが、11万人台にとどまった。失業率は4.3％となり、大幅に悪化。また賃金インフレを測るべく平均時給もプラス0.2％とかなり低めとなった。なかでも失業者が１年前の２割増しになっているのが衝撃を与えたようで、のんきにデータを見ながらとか言っていられない状況になってきた。

 それでドルの短期金利は急低下し、向こう１年で50ベーシス以上の利下げを織り込むこととなった。とくに今年９月利下げがあるかないかの議論から、急速に大幅利下げとしょうして50ベーシス行くのではないかとのマーケットの反応である。ジャクソンホールの後でもう一度だけ雇用統計を見ることができるので、それで判断材料にしようというわけだ。

 米国株は急落した。アマゾンやインテルは決算を受けてのこともある。とくにインテルは無配当にしたことなどから株価が25％も下落して、ハイテクセクターの下げをリードしている。

 金利の急激な低下によって、ドル相場も軟化した。発表直前にはドル円は149円台まで戻していたのだが、発表で２円ほども急落。すぐに147円台から148円台まで戻す局面もあったが、すぐに押されて147円台に逆戻り。製造業受注が出てくると146円台まで突っ込み、ニューヨーク時間の午後は146円台ですっかり安値圏で定着してしまった。

 今週の注目は株安を背景にどの程度まで利下げを織り込んで行くのかである。株安に歯止めがかかりそうもなければ、それは年内の利下げ幅も100ベーシスは超えてくるだろう。それはより大きなドル安をもたらす。

 オリンピックのニュースがメインになっているなか世界的に見れば、中東だけでなくあちこちでの軍事的な緊張が高まっている。しかもバイデン大統領は大統領選から降りたことで選挙モードが先行し、レイムダック化の状態。週明けは先回りするようにドル円は141円台の前半までダイブしてきて、ゆくえはキープウォッチだ。

日本時間 15時00分

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