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 FOMCを控えているので、出てくる経済指標も相対的に関心の度合いが薄まってくるはずだが、昨日出た小売売上高は市場の予想に反して伸びてきたので、それがドル金利の上昇をもたらした。ドル円やユーロ円ではかなりのショートポジションがたまっていたようで、その分だけ買い戻しも激しいものとなった。

 ドル円は141円台の前半まで乗せてきて、しばらくもんだが、最終的には142円台まで上がってきて、そのまま高値引けした。今しばらくはドル円の変動レンジは140円から143円にシフトしたのかもしれない。

 今日はFOMCである。いよいよ利下げモードが始まる局面を迎えようとしている。すでにマーケットではかなりの利下げ分を織り込んでしまっており、１年先のドル金利見通しでは220ベーシスポイントくらいまでを見込んでいるようだ。しかし今回の利下げ幅はいまだに見方が分かれている。

 25ベーシスのみか。それとも50ベーシスか。当日まで判断ができないでいるのは、FRBが利下げ開始を宣言はしているものの、足元の経済データがまるで悪くないのだ。つまり利下げをするだけの正当な根拠に乏しいからだ。不必要に利下げをやってしまうと、本当に必要なときに行う金利操作が効かなくなる可能性が出てくるからだ。

 それでも50ベーシスの利下げはかなり濃厚となっている。ここで50ベーシスやってしまうと、FEDは相当に景気後退を見ていると解釈されて再び「なんとなく不安」のネガティブ相場を導き出してしまうかもしれない。

日本時間 15時20分

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