[ドル・円]
来週のドル・円は上昇一服となる可能性がある。米国とイスラエルがイランに攻撃を開始して、2週間弱。中東情勢の不透明感を背景に原油相場は高騰し、インフレ押し上げ圧力を見込んだドル買いが観測されている。3月17-18日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利据え置きをすでに織り込み済み。連邦準備制度理事会(FRB)の次回利下げはあるとすれば9月以降とみられ、当局者が緩和に慎重な姿勢ならドル買い要因となりそうだ。一方、日本銀行は足元のインフレ指標の鈍化が目立っているため、金融政策決定会合では政策維持を決定しそうだ。賃金交渉も見極めたい方針とみられる。
ただ、日本の通貨当局は過度な円安を引き続き懸念しており、節目である1ドル=160円近辺で円安進行を抑えるための為替介入を行うとの見方も浮上している。このため、リスク選好的な米ドル買い・円売りは160円手前で多少弱まる可能性がある。
【米連邦公開市場委員会(FOMC)】(17-18日開催予定)
3月17-18日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で政策金利の据え置きを決定する公算。エネルギー価格の上昇で当面は政策維持が見込まれ、引き締め的な姿勢ならドル買い要因に。
【日本銀行金融政策決定会合】(18-19日開催予定)
日銀は3月18-19日に金融政策決定会合を開き、政策金利の据え置きを決める見通し。日本のインフレ指標は足元でやや鈍化し、引き締め観測は後退。想定通りなら円売り材料となる。
・予想レンジ:157円00銭-161円00銭
・3月16日-20日発表予定の経済指標予想については以下の通り。
○(米)連邦公開市場委員会(FOMC)会合 18日(水)日本時間19日午前3時結果判明
・予想:政策金利の現状維持
原油価格の急騰によってエネルギーコストが大幅に上昇していること、以前からサービス価格の高止まりが観測されていることから、政策金利の引き下げを急ぐことの妥当性は
なくなったとみられる。
○(日)日本銀行金融政策決定会合 19日(木)決定会合の終了予定時刻は未定
・予想:政策金利の据え置き
2%の物価目標のゴール設置は変わらないが、円安進行や原油価格の急騰は物価上昇の要因となる。ただ、エネルギー価格の大幅な上昇は企業業績や個人消費を圧迫する可能性が高いため、インフレ圧力を弱めるために追加利上げを行う必要性について日本銀行は合理的な説明を行う必要がある。
○(英)英中央銀行政策金利発表 19日(木)午後9時発表予定
・予想:政策金利の据え置き
英中央銀行は前回の会合で政策金利の据え置きを僅差で決定しており、将来的に利下げを行うとの見通しを示した。ただ、中東紛争の長期化によってエネルギー価格が高騰し、インフレ率の低下は期待できないため、今回の会合でも政策金利の据え置きが決まる見込み。インフレ見通しが上方改定された場合、将来的に利上げを検討するケースもあり得る。
○(欧)欧州中央銀行理事会 19日(木)午後10時15分発表予定
・予想: 政策金利の据え置き
前回の会合では5会合連続で政策金利の据え置きが決まった。欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は当時、インフレ見通しに大きな変更はないとの認識を示したが、中東紛争の勃発でインフレ見通しは急変した。今回の会合でも政策金利の据え置きが決まる見込みだが、ユーロ圏におけるインフレ圧力が一段と高まることが想定されるため、将来的な利上げの是非について議論される可能性がある。
○その他の主な経済指標の発表予定
・16日(月):(中)2月小売売上高、(中)2月鉱工業生産、(米)2月鉱工業生産
・17日(火):(豪)豪準備銀行政策金利発表
・18日(水):(日)2月貿易収支、(加)カナダ中銀政策金利発表
・19日(木):(豪)2月失業率、(スイス)スイ中銀政策金利発表
・20日(金):(欧)1月ユーロ圏貿易収支
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