本日のNY為替市場では、米国は3連休明けとなる中、ドルの強さを確認する展開が見込まれる。
前週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過し、市場では年内利上げ観測が浮上して全般的にドル買いの流れとなっている。特にドル円はFOMCの翌日に161円台に乗せると、その後は2024年7月高値161.95円に向けて徐々に上値を伸ばす展開が続いている。
テクニカル面でも、一目均衡表で三役好転が点灯していることや、移動平均線も5・21・90・200日いずれも上向きとなっていることから、現状は強い上昇トレンドにあるといえる。ファンダメンタルズ・テクニカルの両面からドル円の上昇が示唆される状況の中、目先的には否応なく上値が意識されると見る。前述の161.95円を突破して1986年12月以来となる162円台に乗せると、同年同月高値163.95円まで主だった目処が見当たらない。目先は163.00円といったキリの良い水準を手掛かりに上値を模索する展開が予想される。
そうした中、注意すべきは本邦金融当局による実弾介入だろう。市場では、高市政権による輸入物価を抑制する措置としての円買い介入への警戒感は根強い。ただ、本日午前に片山財務相から伝わった発言は円安への強い警戒感を意識させる内容ではなかったほか、今回のドル円の上昇はドル高の側面が大きいとして、一部では円安容認との見方も浮上している。先週16日に日銀は利上げに踏み切るも追加利上げに慎重姿勢を示したことで円買いの動きは限定的となるなど、現状では円を積極的に買う材料に乏しい。足もとの相場は米利上げ期待によるドル買いと共に、円買い介入を催促する相場展開になりつつある。
その他、米・イランを始めとする中東情勢の行方にも、引き続き注意したい。21日よりスイスにて米・イランの戦闘終結の最終合意に向けた協議が行われているが、初日にイランがホルムズ海峡を再封鎖するなど予断を許さない中、双方の意見の相違が見られる箇所を中心に協議進展の度合いを見極める展開が続く見通し。また、19日にイスラエルとヒズボラが停戦合意したがその実効性には依然として疑問符が付いており、停戦破棄となれば緊張の度合いが高まる恐れがある点には注意したい。報道を受けて原油や米長期金利が動き出す場面では、ドル円相場にも影響が波及することが予想される。
他方、カナダで5月消費者物価指数(CPI)が発表予定。市場予想は前月比+0.8%、前年比+3.0%と前月からの伸び加速が見込まれている。今月10日のカナダ中銀(BOC)理事会では「エネルギー価格の上昇が広範なインフレを助長しているという証拠は限られている」「インフレ率は3%前後で推移した後、徐々に目標の2%に向かって低下」などとして、政策金利の据え置きを決定した。BOC理事会直後の発表のため市場の反応は限られるかもしれないが、結果を確認しておきたい。
想定レンジ上限
・ドル円は、24年7月高値161.95円。超えると心理的節目の163.00円
想定レンジ下限
・ドル円は、19日安値160.99円。割り込むと21日移動平均線160.14円。
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