昨日、私はアジア市場でドル円をロング(@83.90)にしてみた。理由としては、そもそものファンダンタルズの部分でアメリカの債券価格の下落がある。アメリカの債券価格は、QE2の後は買われるどころか、11月初旬のFOMCでの決定からずっと売られている。今月に入ってからというもの、より鮮明にアメリカの債券価格は下落トレンドにある。すなわちアメリカの長期金利は上昇傾向にあるということになり、これに反応してドルが強含むということが起こっている。
さらに週末に発表になった中国のインフレ指標は高いものだった。新興国のインフレ的な要素を金融マーケットも織り込んでいく場合、ドル高圧力が増すこともあるかもと踏んで、ドルロングのポジションをつくってみたのだ。ただし、短期的に相場で勝負する場合、ファンダメンタルズだけを頼りにすることはできない。中国当局が利上げにでも踏み切れば、あっという間にアジア通貨高というなかで、円相場はつられ高してしまうこともありえる。損切りは25ポイントにした。
利食い方向となる上昇方向についても、ドル円は84.40近辺ではこれまで幾度となく止められている。これを越えてくれば、介入後の戻し高値である86円付近を目指して大きく動くかもしれないが…。そこで越えてくるようであれば買い増し、ダメであればそこで手仕舞うつもりでいた。
欧州市場に入ると84.30近辺までは上昇してきたが、また足踏み状態。少し緩んできて、81.10近辺もつけはじめるようになった。隣のユーロドルを見ても、ドル高が弱まってきていて、1.31台に滑り落ちることがなくなり、1.32台ミドルへと上向きに歩んでいた。しかたがないので、私はドル買い作戦から、とりあえず撤退することにした。その後は、米国市場でのイベント予定もなしだったので、相場と戦うのは少しお休みということにした。
今晩は小売売上高、そしてFOMCと重要なイベントがある。しかしなんといっても、今晩のFOMC注目になる。QE2を境にして長期金利は上昇しているわけで、これにどのような声明を出すのだろうか。金融緩和へのよほど強いメッセージでも出てこなければ、再びドル高方向へ動くかもしれない。もちろん額面通りのメッセージに、マーケットが素直に反応するかどうかすらわからない。
この反応をしっかりと確かめる必要があり、それにはやはり米国債の動きで確認をしたほうが良さそうだ。もしも債券価格がさらに下落してくるようであれば、ドル買いでポジションを持つ。債券価格が上昇していく方向で反応するのであれば、ドル売りでついていくようにしようと思う。FOMCの結果については、消化具合もみたいので、成り行きが確定したのを見届けたあとで、ポジションを作り始めても間に合うだろう。
日本時間 19時00分
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