■FRBは依然、米国経済に慎重な見方をしている
また、今回のFOMCで、FRB(米連邦準備制度理事会)米国経済に対して、依然として慎重な見方をしていることがわかりました。
特に、そのことがはっきりわかるのが、米国の経済予想です。
実質GDP(国内総生産)について、2011年11月に発表した予測よりも、2012年、2013年ともに下方修正しているのです。今回の声明の変更は、この見通しを踏まえたものと言えるのではないでしょうか?
今週(1月30日からの週)に入ってから発表されている、ADP(オートマティック・データ・プロセッシング社)雇用リポートや、ISM製造業景況指数などが予想を下回る弱いものが続いていることも、FRBの見通しを証明するような形になっています。
■米ドル安が進みやすいが、ユーロ/米ドルは例外だ
このような状況になってしまうと、米ドル安圧力が引き続き継続することになってきます。
米ドル/円相場は、1月25日に78円台半ばをつけてから上値が重くなっています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
現在は少し動きが鈍くなっていますが、再び売り進んで、史上最安値に迫る展開も十分あり得ると考えておきたいと思います。
そのほかの通貨についても、米ドル安が進みやすいでしょう。ただ、1つ例外だと考えているのはユーロ/米ドルです。
ギリシャ問題をはじめとする欧州債務問題が、まだ解決していません。最近ではポルトガルの金利が上昇するなど、新たな火種もありそうです。
このような状況ですから、いくら米ドル安が進みやすいといっても、ユーロ/米ドルについては、ユーロ安と米ドル安の綱引きになってしまうのではないでしょうか?
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足)
こちらについては、ちょっと難しい局面に入ってきていると思います。
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