9月にはユーロ関連の大きなイベントが目白押しであり、ユーロに対する不安材料は払拭されていないのですが、それを控えて当面のユーロ/米ドルは巨大なオプションが設定されているという1.2000~1.2500ドルのレンジ内で神経質な展開になるのではないでしょうか?
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
■米金利の上昇により、米ドル/円は80円台を目指す展開か
一方、長期に渡って78.00~79.00円のレンジで膠着していた米ドル/円相場ですが、今週(8月13日~)に入って少し動きが出てきました。
その背景には米10年物国債の利回り(米長期金利)があります。
今週(8月13日~)に入り、「QE3(量的緩和第3弾)実施を遅らせる」とのレポートを米ゴールドマン・サックスが顧客に配布したとの報道もあり、8月15日(水)の10年物国債の利回りは節目の1.80%を越える展開になりました。
米金利の急騰により、日米の国債利回り格差が過去3カ月で最大になったことが米ドル/円を押し上げる展開となり、米ドル/円は久々に79円台を回復。
8月16日(木)のアジア市場では、一時79.33円まで上昇しています。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
欧米のヘッジファンドは米金利上昇による米ドル/円の上昇を見込み、短期のオプションを仕込み始めているようで、それに関連する米ドル買いがかなり持ち込まれている模様。
もちろん79円台は、本邦輸出勢の米ドル売り注文が断続的に並んでいるため、上昇も緩慢ですが、米ドル/円の下値も徐々に限定的に。
最近の米ドル/円はHFT(High Frequency Trading=高速取引)の取引が増えており、ボラティリティが低下気味なため動きが緩慢なのですが、米金利の上昇を背景に、徐々に80円台回復を目指す展開になるのではないでしょうか?
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
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