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少なくとも米ドル/円に限って言えば、高市トレードの賞味期限がすでに切れたか、そろそろ切れる?
前回のコラムでは、「高市トレード」が短命になる可能性を指摘した。結果として為替において現時点では概ね正解、日本株においては不正解だったかもしれないが、まだ決着はついていないと思う。
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⇒米ドル/円はしばらく強含みの展開を維持しそうだが、高値を積極的に追うのは避けたい! 日銀利上げは10月を予想、「高市トレード」の賞味期限は意外に短い(2025年10月10日、陳満咲杜)
なにしろ、執筆中の現時点で、日経平均は史上最高値を更新したが、TOPIXはまだ更新していない。日経平均はソフトバンクグループなど値がさ株に押し上げられた側面が大きいから、TOPIXの高値更新を待ちたい。
対照的に、米ドル/円はいったん151円の打診はあったが、2025年10月10日(金)に付けた153.29円の高値まではなお距離があり、高市トレードの二番煎じとして勢いが強いと言えない。ちなみに、高市氏が首相に選ばれるという前提なので、株だけが同材料を織り込み、為替がまだ織り込んでいない、ということは絶対にない。

(出所:TradingVeiw)
したがって、少なくとも米ドル/円に限って言えば、高市トレードの賞味期限がすでに切れたか、そろそろ切れるところだと言える。米ドル/円はすでに頭打ちとなったか、近々頭打ちになることが推測され、真贋は高市さんの首相選出(21日の予定)をもって「最終検証」されるだろう。
円売りが継続されにくいとはいえ、米ドル/円もユーロ/円も底堅く推移する可能性が高く、円買いの段階ではない
ただし、円売りが継続されにくいとはいえ、たちまち円買いの方向へシフトするとは限らない。円はなお弱く、またクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)の動向も重要なので、高市トレードの賞味期限切れがあっても積極的に円を買えない。
ちなみに、高市トレードがスタートした10月6日(月)の安値が149.05円だったので、149円の節目を下回らない限り、米ドル/円は底堅く推移していくだろう。さらに、145~146円台のサポートゾーンがしっかり存在しているので、何らかの材料なしでは底割れの状況にならない。

(出所:TradingVeiw)
同じように、10月6日(月)のユーロ/円の安値が172.77円だったので、下回っていないうちは、強気基調を維持できるだろう。株式市場の急落など材料なしでは、円買いの段階ではないことも明らかだ。

(出所:TradingVeiw)
米長期金利は底割れを回避し、ドルインデックスは8月1日高値を打診。ユーロ/米ドルは、8月1日安値を打診するとみる
注意すべきなのは、米長期金利の動向だ。米10年物国債利回りは、10月17日(金)にていったん4%の大台を割り込んでいたが、当日に切り返し、辛うじて「底割れ」を回避していた。米ドルの状況もそれとリンクしたように、再度サポートされたのではないかとみる。

(出所:TradingVeiw)
ドルインデックスが先週末(10月17日)97.80から切り返してきたことにも大きな意味がある。チャート上に示したように、元レジスタンスラインの延長線の上に留まったところ、9月安値を起点とした切り返しの継続を暗示、8月1日(金)高値の100の節目へ戻りを果たす、といった従来の見方を維持したい。

(出所:TradingVeiw)
同じ目線なら、10月17日(金)にユーロ/米ドルも再度レジスタンスを確認しており、これから9月高値を起点とした下落トレンドへ復帰しよう。同じように、8月安値の1.14ドルの節目の打診、もしくはいったん割り込みを果たす、といった従来の見方は不変だ。

(出所:TradingVeiw)
前回のコラムでも指摘したように、米ドル/円は一気に8月高値を上抜けていたから、目標達成感が強い。本日(10月20日)は、株式市場のパフォーマンスと違って、米ドル/円があまり動いていないようにみえるが、そのことも関連しているかもしれない。
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いずれにしても、米ドル全体はしばらく底割れなしと思う一方、今まで米ドル切り返しの受け皿として売られてきた円に下げ止まりの可能性がある。つまるとこと、高市トレードの賞味期限が仮に延長されてもそう長くは続かない、ということを悟るべきだ。市況はいかに。
PM12:30執筆
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