しかし、相場のほうは、米ドル買い・円売りの動きが止まることはありませんでした。
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これは、IMMには、シカゴの投機筋の動きが反映されていますが、IMMには反映されない別の投資家が円売りを続けていたからだと思います。おそらく、日本人の投資家が円売りを続けていたのではないでしょうか?
■下押ししてもそれ以上の買いが入り、力強い相場に!
このような動きの末、ポジションを見る限りは円売りが非常に溜まっていたにもかかわらず、力強い相場が続くこととなっています。
そして、実際の値動きを見ても、少し下押しする場面があってもその下押し以上に買いが入り、高値を更新することとなっています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
これは、まさに買い意欲が根強く残っていることの表れです。このような相場は押し目を待っている投資家が多いため、少し緩んでは買われ、少し緩んでは買われ、結果的に、高値を更新していくことが多いのです。
■白川総裁辞任前倒しは、大きなニュースではないが…
また、日銀の白川総裁が前倒しで辞任することとなりました。これを受けて、安倍政権が掲げるデフレからの脱却路線が加速するとの見方から、株高、円安が進む動きも見られました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足)
ただ、白川総裁は4月8日(月)の任期を3月19日(火)に、1カ月程度前倒ししただけです。そのように考えると、そこまで相場を大きく動かすニュースではないでしょう。
■株高・円安まだ続く! 高値圏での乱高下で強気相場終焉
それでも今回の動きで注目したいのは、冷静になれば大きなニュースではないにもかかわらず、株高、円安に動くのは、それだけマーケットに株高、円安の材料へ反応しやすいバイアスがかかっているということです。
その点から言っても、株高、円安の力はまだ続くように思います。
今回のような強気相場が続くときは、高値圏での乱高下となり、直近の高値を抜けられないという動きを繰り返すというのが相場終焉の合図になることが多いです。
この動きに注意を払いながら、今は株高、円安方向を見ておきたいと思います。
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