■米国の出口戦略は、9月か12月にも始まる!
昨日22日(水)、バーナンキFRB(米連邦準備制度理事会)議長が、上下両院合同経済委員会で議会証言を行いましたが、質疑応答の場で「雇用市場の改善が継続すれば、今後数回の会合で資産購入を縮小する可能性」に言及しました。
「9月初旬の米レイバーデーの前になるのか?」との質問に対しては、さすがに、「それはわからない。経済指標次第である」と返答しています。
一番のハト派であるバーナンキFRB議長があえて「出口戦略」について表明したということは、明らかな意思表示です。よほどの事態が起きない限り、債券購入ペースの減少が始まると考えるべきで、市場では「9月か12月にも出口戦略が始まる」との声が多くなってきています。
FOMC議事要旨(4月30日-5月1日分)を見ても、「雇用市場の回復」が資産購入を縮小する条件となっています。そのために、今後は米雇用統計や新規失業保険申請件数など、米雇用指標に注目が集まることになりそうです。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移)
■全般的な「ドル高」相場が続くと考える
前回のコラムでお話しした豪ドル/米ドルですが、下落が続いています。一時0.9627ドルの安値まで、売り込まれました。
【参考記事】
●米ドル/円は105円、さらに110円も視野!なぜ、ドル買いが最も合理的な選択なのか(今井雅人)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 日足)
豪ドル/円は、米ドル/円の上昇を受けて、豪ドル/米ドルに比べると、あまり値を下げていませんが、やはり対円でのポジションでは、円安の恩恵が受けられない状況が続いています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 日足)
米ドル/スイスフランなどの値動きを見ても明らかですが、全般的な「ドル高」相場が続くと考えて、臨みたいものです。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足)
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