RBNZはクライストチャーチでの復興がインフレリスクを高めていると考えています。そのため、連続利上げが予想されますが、それに伴う通貨高もRBNZは容認してきました。
特に対豪ドルでは、RBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])のスティーブンス総裁が通貨高を抑制してきたこともあり、豪ドル/NZドルは長期に渡って下落してきました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/NZドル 週足)
ただ先月より、経済指標が好転して、インフレ懸念が出てきたRBAも通貨高抑制コメントを控えています。
その結果、豪ドル/NZドルは徐々に反発。NZドル/米ドルは反落し、NZドル安が進んでいます。
NZドル/米ドルは0.87ドルまで高騰しましたが、0.8608ドルにある日足の一目均衡表・転換線を久々に割り込んできました。
(出所:米国FXCM)
また、TDシーケンシャル(※1)はトレンドが反転する可能性がある13を点灯させ、MACDプレディクター(※2)も割り込んでおり、反落の可能性が濃厚。
NZドル/円も88.75円まで反落。
(※1 編集部注:「TDシーケンシャル」とは、トーマス・R・デマーク氏が開発したテクニカル指標の1つ)
(※2 編集部注:「MACDプレディクター」とは、ジョー・ディナポリ氏が開発したテクニカル指標の1つ。MACDをローソク足の上に表示したもの)
■ポジティブ材料多いが上値重いNZドル、調整局面入りも?
RBNZによる追加利上げが期待されているNZドルは長期にわたって上昇を続けてきましたが、前述のスペンサー副総裁のコメントで急騰した以降はじり安の展開。
ただ、RBNZが連続利上げをするという見方は変わっておらず、ポジティブ材料が多い割には上値が重くなってきたNZドルは調整局面入りした可能性が高まってきています。
4月からの株の上昇にも連れ高とならず、上値が重くなってきたNZドルの反落を警戒です。
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!で人気の西原宏一さんと、ザイFX!編集部がお届けする有料メルマガ、それが「トレード戦略指令!(月額:6600円・税込)」です。
「トレード戦略指令!」は10日間の無料体験期間がありますので、初心者にもわかりやすいタイムリーな為替予想をはじめ、実践的な売買アドバイスやチャートによる相場分析などを、ぜひ体験してください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)