■原油価格の下落で株価に良い影響は出るが…
その他で注目する動きとしては、原油価格が再び下落していることです。
(出所:米国FXCM)
どうやら、産油国、特に非OPEC(石油輸出国機構)諸国が価格低下による収入減を増産で補おうとする動きによって、供給過多になっていることが要因となっているようです。
そうなると、日本の経済にとってはプラス材料で、株価には良い影響が出ると思います。
(出所:株マップ.com)
一方、為替市場で言えば、資源国通貨、たとえば、加ドル、豪ドルなどにはマイナス要因として働いてくるということでしょう。
(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:加ドル/円 日足)
(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:豪ドル/円 日足)
まだまだ資源国通貨には、試練の時が続くということではないでしょうか。
■利下げで買い戻されたNZドルも、いずれ力付きる…
ただ、NZドルは少々違った動きとなっています。
7月23日(木)早朝、RBNZ(ニュージーランド準備銀行[ニュージーランドの中央銀行])が政策金利を発表。市場予想どおり、3.25%から3.00%へと利下げを行ったものの、その後は、一気に買い戻しの動きが加速しました。
6月11日(木)に予想外の利下げを実施して以来、大きく売り込まれていただけに、ショートカバーが先行する動きとなっています。
(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:NZドル/円 1時間足)
声明文もこれまでの「さらなる大掛かりなNZドルの下落が正当化される」との強い牽制姿勢から、一転して「さらなる下落も必要となるだろう」程度に留まったほか、追加利下げについても「いくぶんさらなる利下げの可能性があるかもしれない」との見解を表明。
市場の大幅な追加緩和期待に冷や水を浴びせた形となりました。
1カ月以上も緩和期待から売り込まれてきただけに、しばらくは買い戻しの動きが続くでしょうが、コモディティ価格の軟調な推移からみれば、やはり、やがては力尽きてしまうと思っています。
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