■FOMCで0.25%FF金利引き上げ! 利上げは10年ぶり!
FOMC(米連邦公開市場委員会)は、12月15日(火)、16日(水)に開催した定例会合で、FF金利誘導目標のレンジをそれぞれ0.25%引き上げ、0.25%~0.5%にすることを決定しました。
利上げは、ほぼ10年ぶりのことになります。
同時に発表された経済予測の基になる2016年末の適切なFF金利は1.375%と、9月時点の予想と同じ数値になっています。
つまり、2016年に1%程度の追加利上げがなされる可能性が高いということを示唆しているのです。これで、長く続いた米国のほぼゼロ金利政策が終了し、これからは金融の引き締め時期に入ったということが言えると思います。
■FOMC後は、株高・米ドル高の展開に!
これに対しての市場の反応でありますが、株価も上昇し、為替市場でも米ドル高の展開となっています。
(出所:CQG)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 1時間足)
利上げのペースも比較的ゆっくりであることがちょうどバランスが良いと、市場が評価しているということなのだろうと思います。
しかし、ここから一気に流れができるかといえば、そうとは、なかなかならないと思います。
■米ドル高が一気に進むとは思えない理由
それは、市場が依然として、かなりドルロングになっているからです。
IMM(国際通貨先物市場)の通貨先物ポジション動向を参考にしてみると、1~2週間で対円、対ユーロなどで一時的に米ドル安の展開になったにもかかわらず、ドルロングのポジションがまったく減っていないことがわかります。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)
対ユーロでは、ユーロ/米ドルがECB(欧州中央銀行)の量的緩和が予想より少なかったことで急上昇した12月3日(木)以降も、ポジションが減っていないということは、かなり悪いコストで(つまり下のほうで売ってしまった)ユーロ売り・米ドル買いポジションが残っているということです。
米ドル高が進むと、そういう人たちの米ドル売りが年末にかけて出てくる可能性を考えておきたいと思います。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
もう1点は…
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