■米利上げ見送りなら予想どおり、利上げ決行なら…!?
そして、FOMCの結果が発表される、9月21日(水)当日のマーケットの展開ですが、利上げ見送りでは、大方の予想どおりなので、米国株は高値安定でしょう。
一方、米利上げが決行された場合は、米国株が崩れ、リスクオフのマーケットとなり、豪ドルなどのリスクアセットが大きく値を崩す可能性が高いため、要注意です。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 日足)
■米ドル/円は75日移動平均線の壁がどうしても破れない
米ドル/円に視点を移すと、日米の金融政策決定会合を控えて神経質な動きを続けているものの、101.50円~103.50円をコアとした狭いレンジでの乱高下を演じています。
ここで注目すべきはまず、75日移動平均線。
今年(2016年)は英ポンド/円を中心に、円高トレンド。米ドル/円も円高トレンドとなっています。
【参考記事】
●Brexitの影響により1年で約67円暴落したポンド/円が反発! 米ドル/円への影響は?(9月8日、西原宏一)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 週足)
下落トレンドの中、米ドル/円は何度か反発する局面はあるのですが、必ず75日移動平均の壁が破れず、反落しています。
今週(9月12日~)の米ドル/円も、75日移動平均線が位置している103.30円を超えられず反落。
(出所:CQG)
■日足・一目均衡表の雲がどうしても超えられない
そして、もう1つのポイントは、日足・一目均衡表の雲の位置。今年(2016年)の米ドル/円はこの雲がどうしても超えられず、反落を繰り返しています。
(出所:CQG)
一方、米ドル/円の100円割れも一時的なものに止まり、サポートされています。
【参考記事】
●微妙な米雇用統計でも9月利上げは濃厚? 織り込み度低く米ドル/円に上昇余地アリ!?(9月5日、西原宏一&大橋ひろこ)
今年(2016年)最大のリスクと言われたBrexit(英国のEU離脱)決定時も、99.02円まで急落するも、時間をあけずに反発。
それ以降の米ドル/円は、安値圏でのレンジ取引を繰り広げています。
来週(9月19日~)、21日(水)に発表される日米の金融政策決定会合の結果により、センチメントは大きく変わるのでしょうが、決定を受けて、米ドル/円が75日移動平均線を超えてクローズするようであれば、2016年年初から続く円高トレンドに大きな修正が入る可能性があります。
年末の米ドル/円の動向を占う上で、重要なカギを握る日米の金融政策決定会合。
加えて、米ドル/円の75日移動平均線での攻防に注目です。
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