昨日の欧州時間はドル円が109円台の前半で始まった。前日の米国株の大幅安によるリスク回避で、ドル円は108円台まで押し戻されていたのだが、それをなんとか吹っ切って回復してきた感じだ。下値サイドを値固めした格好となっている。
また米ドル金利も上がってきた高いレベルで張り付いたままだ。ユーロドルも目先は重い。ドルの全面高はメインストリームになっている。ニューヨーク序盤に出た企業決算は、良いものが並んだ。
ずっと赤字続きだったツイッターも、2期連続の黒字を計上したし、ボーイングも大きく利益を伸ばした。ユーロドルが先導する形でドル買いが進んだ。値幅は小さいのだが、ドル金利もこのステージでもっとも高い。
私も1.21台にまで下がってきてから何回かのユーロドルのショート攻めに参戦した。しかしニューヨーク時間のコアタイㇺでは、ユーロドルの値動きは乏しくなった。大きくショートカバーもしない代わりに、押しも浅い。
私は1.2205で買い戻しのストップロスを置いて寝てしまったが、この日はとうとうドルの全面高となった。ドル相場としても高値引けの形となっていたのだが、値幅は小さい。早朝に1.2162で買い戻しても、あまり満足にいくものではなかった。
今晩はECBの金利会合がある。何か期待されているわけではないが、一部には資産購入を減らしていくペースのことが問題視されているようだ。金融政策に変化はないだろうが、ECBの声明やドラギ総裁がタイトニングに関してどのような発言をするのかに注意を要する。
というのも絶好調に思われていたドイツ経済において、景況感を表す指標が鈍ってきたり、ドイツサイドからの為替レートの問題、つまりユーロが高くなり過ぎているのではないかとの懸念が出始めているからだ。
ドイツですら為替レートで悩み始めているとしたら、そのほかの国はもっと苦しいはずだ。ユーロの水準調整のために金融政策にも影響が出てくるかもしれない。
また米企業決算としてはアマゾンやマイクロソフトといった、テクノロジーの関連で価総額の高いところがニューヨーククローズ後に予定されている。第1四半期ではスランプに陥ったハイテクセクターだけに、決算内容とその後のガイダンスは近い将来のリスクのありようを左右しそうだ。
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