■ボラ高の1年なら米ドル円は100円割れにも要注意!
この対談でも再三、警告していたことですよね。西原さんはよく、「翌年の予想は年前半のうちに達成しやすい」と話していましたが、今年(2019年)は3日で達成してしまった感じもありますね。
年末に更新したザイFX!のコラムで「2019年の米ドル/円は105円台へ下落か。リスクオフ相場到来なら100円近くまで想定」と書きましたが、100円まで落ちたとしてもボラティリティは10%ほど。
今年(2019年)は、ボラが高まると予想していますから、株の下落を伴えば100円割れの可能性も想定しています。
【参考記事】
●2019年の米ドル/円は105円台へ下落か。リスクオフ相場到来なら100円近くまで想定(2018年12月27日、西原宏一)
ただ、米ドル/円やクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)は長い下ヒゲを作っています。足もとでは反発に注意が必要ですね。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)
2016年10月の英ポンド、2015年1月のスイスフランでフラッシュ・クラッシュが発生した後は、方向感のない相場が続きました。米ドル/円も、しばらくはフラフラするのかもしれません。
ただ、今年(2019年)の大局観として米ドル安の見通しに変更はありません。
【参考記事】
●原油上昇と金反落が米ドル/円をサポート。105円突破すれば109円台へ上昇濃厚!(2016年10月13日、西原宏一)
●ポンド殺人事件の謎を追う! 暴落の真相は?スプレッドが狭いままだったFX会社発見!
●ユーロ/スイスフランが約3800pips大暴落! スイス中銀が防衛ラインの撤廃を発表!
●通貨安戦争からスイス脱落、カナダ参戦! ECBのQEが予想どおりならユーロ反発も(2015年1月22日、西原宏一)
■2019年のゴールドは三角保ち合いを上放れか!?
米ドル安になるのなら、逆相関となりやすいゴールドが注目ですね。
ゴールドは株式市場とも逆相関しやすいのですが、昨年(2018年)はNYダウが史上最高値を更新し続けた時期でも底堅く推移し、三角保ち合いを形成しています。
米株高と米ドル高のダブルパンチにもかかわらず、下値は切り上がっていたことを考えると、今年(2019年)、米ドルと米株の下落トレンドが鮮明になれば、ゴールドは三角保ち合いを上放れし、力強い上昇トレンドを描くかもしれません。

(出所:Bloomberg)
【参考記事】
●反発するゴールドと逆相関の米ドル/円は戻り売り方針! 米ドル高相場は終焉へ!?(2018年11月19日、西原宏一&大橋ひろこ)
■短期で豪ドル/米ドルの買い、中期で米ドル/円の売り
今週(1月7日~)の戦略としては、短期で豪ドルの買いも、いいかもしれません。
ユーロ/豪ドルが顕著なのですが、フラッシュ・クラッシュで長い上ヒゲをつけたものの、翌日は長い陰線となり、全戻しどころか、さらに下げています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/豪ドル 4時間足)
リスク資産のオセアニア通貨が買い戻されている、ということですね。
この巻き戻しが、もう少し続くなら、豪ドル/米ドルを短期的に買っていきたい。
ただ、今年(2019年)のテーマは米ドル安。中期ポジションとしては、米ドル/円が反発したところで戻り売りです。
武田薬品によるシャイアーの買収も1月8日(火)には完了すると見られ、そうなれば円売りが出てくるとの観測が出ています。もし、それで上がることがあれば売り場になると考えています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 4時間足)

(出所:Bloomberg)
今年(2019年)は、チャンスの多い1年になりそうですね。
ボラティリティが高まれば収益チャンスは増えますが、一方で退場リスクも高まります。資金管理には気をつけながら取引していきましょう。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
(構成/ミドルマン・高城泰)
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