■3月FOMCでは、政策金利見通しを下方修正
今週(3月18日~)は、東京市場が21日(木)に春分の日で休場となりましたが、米国では3月19日(火)~20日(水)にFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されました。
日本時間3月21日(木)午前3時に、FOMCが「声明文」と「経済・金利見通し」を公表しましたが、市場にはかなりのサプライズを与えることになったようです。
写真はFRBのパウエル議長。今井氏は、かなりのハト派だった3月FOMCの内容は、市場にサプライズを与えたという (C)Bloomberg/Getty Images News
声明文では、「1月会合以降に得られた情報によると、労働市場は依然として堅調だが、経済活動は第4四半期の堅調なペースから減速した」との見解を表明。
労働市場に対しては、「ここ数カ月の平均雇用者数は増加しており、失業率は低いまま」であるとしたものの、「最近の指標は、第1四半期の家計支出と設備投資の伸びが鈍化していることを示唆」と警戒を示しました。
また、インフレについては、「前年同月比で見ると、全体のインフレ率はおもにエネルギー価格の下落で低下している」としたほか、「食料とエネルギー以外のインフレ率は2%近くにとどまっている。将来のインフレを示す市場ベースの指標はここ数カ月低いままであり、調査に基づいた長期的なインフレ期待の指標は、あまり変わっていない」と慎重な姿勢を表明しました。
また、「経済・金利見通し」では、FOMCメンバー全員のFF金利(※)見通しとして市場の注目となっていた「ドットチャート」において、2019年末の中央値が前回調査の2回の利上げからゼロの水準に下方修正されました。
(※編集部注:「FF金利」とは、フェデラルファンド金利のことで、FFレートとも呼ばれる。米国の政策金利)
【参考記事】
●利上げ方針変更のFOMCで米ドル全面安! でも、米ドル安は長く続かないかも…?(1月31日、今井雅人)
(出所:FRB)
さらに、満期保有債券の再投資額を減額するプログラムを、5月から9月にかけて徐々に終了させることも決定しました。
1月のFOMCでは…
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