■ビットコイン急騰劇を予想できた理由
大きく下落していたビットコインは再び100万円を超え、さらに続伸する展開に――大方の予想を裏切るかのような相場展開だが、2018年末の段階でビットコインの大幅上昇を予想していたトレーダーがいる。まだビットコインが40万円前後で停滞し、「仮想通貨の終わりが叫ばれていた時期に、だ。
「上昇を確信したのは昨年(2018年)末でした。その直前には40万円割れまで急落していましたが、原因はビットコインキャッシュ(BCH)の分裂騒動。
2陣営が経済合理性のない戦いを繰り広げ、戦費調達のため手持ちのビットコインを大量に売却したんです。
それ以前から総悲観の中、下げ続けて『売り枯れ』の気配がありましたし、BCHの分裂騒動がセリングクライマックスになるだろう、と」
【ビットコインキャッシュの問題に関する参考記事】
●ビットコインはなぜ暴落? 今のチャートは2013年以降とソックリ! 大底は近いかも…
(出所:Trading View)
そう振り返るのは、億り人の個人投資家MOONトレーダーさん(@btc_FX)だ。ビットコイン界隈ではインフルエンサーとして知られるMOONさんだが、FXともゆかりがある。
■仮想通貨億り人の前歴は大手証券会社勤務→FXトレーダー
「大学を卒業して入社したのが、大手証券会社でした。担当は富裕層を対象にした営業です。稼ぎ方を提案するんですが、自分でもやりたくなってしまった。数年で退職しました」
当初は株のデイトレーダーをめざしたが、資金は減るばかりでFXへと手を伸ばした。仮想通貨で名前を売ったMOONさんだが、その前歴はFXトレーダーだったのだ。
「主力は経済指標を狙った超短期のスキャルピングです。当時は発表された数字が事前予想と食い違ったときに大きく動くことが多く、経済指標トレードがやりやすかったんです。100万通貨単位でトレードしていました」
大手証券会社を数年で退職し専業トレーダーになったMOONさん。仮想通貨トレーダーとして有名なMOONさんだが、その前歴はFXトレーダーだった
■2000万円の利益が露と消える悪夢
1注文で発注できる上限が低い国内のFX会社に飽き足らず、海外FX業者へも手を出したMOONさんだったが、思わぬワナが待ち受けていた。
「海外FX業者を利用していたときです。2000万通貨のトレードで2000万円以上の利益が出たんですが、約定が取り消されてしまったんです。
抗議しましたが判断は覆らず、幻の利益となってしまいました。それ以来、海外FX業者は使っていません」
海外FX業者では出金拒否や約定の取り消し、不自然なレート操作などのリスクがあり、国民生活センターなどからもたびたび警告が発せられている。
【参考記事】
●海外FXのハイレバ+ボーナスに潜むリスク。これからは低リスクで効率よく高収益を狙う!
「海外にもまっとうな業者があるのかもしれないですが、問題が起きても金融庁が助けてくれないし、国内なら義務付けられている信託保全もない。安心してトレードできるのは日本の会社だな、と」
■為替と株のトレードで億り人へ
IPO(新規公開株)やPO(公募増資)などを利用した株式投資も行ない、億り人となったMOONさん。ビットコインを取引するようになったのは2016年だった。
「FXといっても経済指標トレードだけ。それにサプライズがなかったり、あっても動かない日もある。株もIPOやPOだとほとんどやることがない。何かおもしろいものはないかと思っているときに出会ったのがビットコインでした」
為替と株で億り人になったMOONさんだったが、何かおもしろいものはないかと思ったときに出会ったのがビットコインだったという。すでに億り人だったMOONさんの資産は、さらに激増することに…
最初に着目したのは海外と日本の価格差。先行する海外価格を参照しながら取引を繰り返していった。
「ビットコインを取引するようになったのは2016年。まだ市場参加者が少なかったこともあり、bitFlyerの出来高ランキングでトップを取ったこともあります。内外価格差のアービトラージ(※)だけでなく、トレンドフォローの取引も行なっていました。
そこで起きたのが仮想通貨バブル。FXの経済指標トレードでもドカっと儲かりましたが、それよりも圧倒的に儲かったのが2017年です」
(※「アービトラージ」とは本来同一であるはずのモノに、違う場所で違う価格がついているとき、割安な方を買って、同時に割高な方を売り、その後、価格差が元に戻ったとき、買いと売りを同時に決済して利益を上げる方法。日本語では「裁定取引」という)
(出所:Trading View)
■「仮想通貨は本当にキツイ…」
FXや株で億り人となっていたMOONさんだが、仮想通貨バブルで資産はさらに激増する。
「ただ、仮想通貨は税制がキツイ。ビットコインで稼いでも雑所得で総合課税となり、所得税+住民税で最大55%持っていかれてしまう。
海外FX業者を利用した場合も同様です。損するリスクも背負ってトレードしているのに、勝ったら半分以上持っていかれる。これは本当にキツイ」
仮想通貨は税制がキツイと話すMOONさん。所得税+住民税で最大55%、勝っても半分以上を税金に持っていかれてしまう計算だ
節税のため法人を設立したMOONさんだが、それでも安心ではない。
「期末には時価評価しないといけなくなるので含み益にも課税されることになる。もしも、これが個人にも適用されるようになると、さらにキツくなりますよね。
そんなこともあり、最近は為替や株価指数の取引比率が増えています。ビットコインが動いていないときは、とくに為替の比率が増えますね」
■「国内FXには仮想通貨にない大きなメリットがある」
ビットコインだと雑所得の総合課税となるのに対して、FXなら雑所得だが、申告分離課税。税率は約20%(所得税+住民税)だ。
「仮想通貨や海外FXに対して、日本のFX会社には税制面で大きなメリットがあります」
【仮想通貨、FXの税金に関する参考記事】
●ビットコイン/仮想通貨の税金について。会社員や主婦(夫)でも確定申告が必要に!
●【2019年版】FXの税金/確定申告まとめ。20万円で申告が必要って、どういうこと?
■税制メリット、信頼性を維持して効率よく取引できる
ただ、ビットコインに比べて為替市場のボラティリティ(変動率)は小さい。物足りなさはないだろうか。
「ビットコインもいつも動いているわけではないですし、日本の取引所だとレバレッジの上限が4倍に規制され、うまみが減る。
一方、為替では『ノックアウト・オプション』が登場したことにより、税制メリットや信頼性はそのままに、資金効率が高い取引ができるようになりました」(下表参照)
■「損切り」によって維持証拠金(オプション購入金額)が変わる
IG証券で昨年(2018年)から取引できるようになった新型の金融商品がノックアウト・オプション。「ノックアウト・レベル」をエントリー時に設定することが大きな特徴だ。
【参考記事】
●実は初心者向きのノックアウト・オプション。リスク限定で利益も狙える理由とは?
「ノックアウト・レベルは損切りする価格。エントリー価格の近くにノックアウト・レベルを設定すれば、取引に必要な維持証拠金(オプション購入金額)が少なくなる。
つまり、予想どおりに為替レートが動いた場合、少ない資金で大きな利益獲得を狙う取引ができるんです」
名前には「オプション」とついているが、実際にはFXとしくみが似ている部分がある。上がると思ったらFXなら「買い」ボタンを押すがノックアウト・オプションでは「ブル(上昇)」を、下がると思ったら「売り」ボタンの代わりに「ベア(下落)」を選択するだけだ。
■「ゼロカット」は助かるが海外FXは怖い
「FXとの大きな違いはノックアウト・レベルですが、『どこで損切りするか』はFXでも本来、決めておかないといけないものですよね。もちろん僕もエントリー前に決めています。
ノックアウト・レベルを近くに設定すれば、1万通貨相当の取引が1000円程度で済むし、しかもノックアウト・オプションは実質『ゼロカット』です」
ゼロカットとは、一部の海外FX業者で採用されているしくみ。FXでは取引が再開される月曜日の早朝やフラッシュ・クラッシュのような急変時などに維持証拠金以上の損失が発生して、追加の証拠金(追証)を求められることがあるが、「預けた維持証拠金以上の損失を発生させません」と約束してくれるのがゼロカットだ。
「僕の友人も2015年のスイスショックで6000万円の追証を求められました。どれだけ有名なトレーダーでも初心者時代には負けていた時期があります。
負けを乗り越えた人が勝ち組になりますが、その時期に致命傷となるような追証を食らってしまうのがいちばん怖い。初心者は追証の不安がない商品で取引すべきです」
【スイスショックに関する参考記事】
●スイスショックで借金の悲劇! 個人投資家を直撃、裁判への動きも…
負けを乗り越えた人が勝ち組になると話すMOONさん。ただ、致命傷となるような追証を食らうのが一番怖いので、初心者は追証の不安がない商品を取引すべきという。これからトレードをしようと思っている人は、ぜひ覚えておきたい
では、ゼロカットを採用する海外FX業者を利用すべき……?
「海外FXは論外です。先ほど話したとおり、2000万円以上の利益をないものにされてしまったので…。
ノックアウト・オプションでは市場が急変してもノックアウト・レベルよりも不利なレートで約定することはないそうです。実質的なゼロカットですよね。
投資家にとって最大の恐怖は追証。ビットコインでも起きていますが、ノックアウト・オプションでは起きない。それはみんな安心して使えるポイントです」
【ゼロカットに関する参考記事】
●海外FXのハイレバ+ボーナスに潜むリスク。これからは低リスクで効率よく高収益を狙う!
■仮想通貨だけだとチャンスが限られる
MOONさん自身、最近ではノックアウト・オプションを利用してのトレードが増えているという。
「トレーダーによって得意な相場があります。いくらビットコインとはいえ、いつも動いているわけではない。僕は基本がトレンドフォロー。ビットコインが動かない時期はノックアウト・オプションやFXで為替をいじっています」
以前は指標スキャルが中心だったMOONさんだけど、今はチャートを見ながらのデイトレードだ。
「移動平均線やボリンジャーバンド、フィボナッチなどを見ています。『日足だと100EMAがワークしているけど週足だと200EMAだね』とかパラメータを変えますし、一目均衡表が効いているようなら見るし、フィボナッチがワークしているならそれも見る。ただ、基本はライントレードです」
■得意パターンは「ペナント」からのブレイク
チャートに引いたラインがMOONさんのトレードの基本だ。
「とくに好きなのが『ペナント』と呼ばれるパターン。2本のラインの間で形成されていたレンジをブレイクしたとき、順バリでついていくやり方です」
■シンプルなライントレードで為替を攻略
このパターンを基本に、ボリンジャーバンドや移動平均線を加えて判断していく。
「ボリンジャーバンドが『スクイーズ』(2本のバンド幅が狭まった状態)していたり、移動平均線が横ばいで方向感のないとき、ペナントをブレイクしたら抜けた方向へついていきます。
損切りはペナントに戻ってきてしまった場合や、直近の高値・安値を目安にして行います」
(出所:Bloomberg)
■仮想通貨で養ったスキルは為替でも活かせる
ビットコインの分析でも為替や株価の動きを参考にするMOONさん。仮想通貨に限らず、幅広い金融市場を監視している。
「仮想通貨でも基本的なやり方は同じです。株でも為替でも仮想通貨でも通用するし、為替市場は参加者が多い分、テクニカルがより通用しやすい。トランプのツイッターなどで通用しなくなる瞬間もありますが、それでもテクニカル的に止まるべきところで止まりますから」
仮想通貨で養ったスキルは株や為替でも活かせると話すMOONさん。特に為替市場は参加者が多いので、テクニカル分析がより通用しやすいという
仮想通貨で身につけたチャート分析の技術、為替でも活かせそうだ。
■トレンドが出ていれば市場は問わない
ノックアウト・オプションでは、為替だけでなく、NYダウや日経平均、金や原油などの銘柄も取引できる。
「自分の得意なパターンがハマるのであれば、仮想通貨でも株でも為替でも商品でも、どんな市場でもトレードします。ノックアウト・オプションならそうした市場すべてに1口座でアクセスできるのはいいですね」
【参考記事】
●ノックアウト・オプション──それはリスク限定で利益が狙える新しい金融商品
同じ取引ツール内で口座を切り替えるだけだから、米ドル/円もNYダウもWTI原油も同じ感覚でトレードできるのは大きなメリットだ。
「とくに資金が少額の人には便利ですよね。IG証券に資金を入れるだけでいいし、口座間の資金移動がすぐにできるからチャンスを逃さない。トレンドはどこでいつ生まれるかわかりません。どこでトレンドが生まれてもいいように、ノックアウト・オプションの口座を持っておくといいですよね」
■初心者にノックアウト・オプションがオススメの理由
MOONさんとは逆のルートで、ビットコインで投資を始めて株や為替へと進出する個人投資家も増えている。
「初心者が入りやすいのはノックアウト・オプションですよね。追証の恐怖がないし、少額で経験が積める。資金効率が良いので、少ない元手から億り人をめざすことだってできる。夢がありますよね。
もし、10万円で株を始めても1年、2年で1000万円にはならない。でもノックアウト・オプションなら1000万円どころか1億円だって不可能ではありません!」
(取材・文/ミドルマン・高城泰 編集担当/ザイFX!編集部・庄司正高)
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
IG証券では、比較的達成しやすい条件で最大6万円がもらえるキャッシュバックキャンペーンを実施しています。
こちらはFX以外の銘柄を対象にしたもので、ノックアウト・オプションはこちらのキャンペーンの対象になります。
キャンペーン期間中に専用申込みフォームよりキャンペーンに登録し、新規口座開設したあと、同期間中に50万円以上を一括入金し、口座開設申込みから30日以内にFX以外の銘柄で初回取引すれば、5000円のキャッシュバックを受けることができます。この条件で5000円がもらえるなら、かなりお得ではないでしょうか。
そして、所定期間内のFX以外の取引高に応じて最大4万5000円までのキャッシュバックを受けるチャンスがあります。
ここまでで、最初の5000円と合わせると、最大5万円のキャッシュバックを受けることができます。
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キャンペーン期間は2019年8月31日(土)までですが、初回取引まで達成した人から先着150名限定となっている点にはご注意を。
新規口座開設を検討中の方は、高額キャッシュバックも狙えるこの機会に、ぜひIG証券をチェックしてみてください!
(※各種キャンペーンの詳しい条件、期間などについては、IG証券のウェブサイトなどで必ずご確認ください。キャンペーン条件が変更されたり、キャンペーン期間が延長されたり、キャンペーンが終了したりすることなどがあります)
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