■ユーロ/米ドルの1.10ドル割れでFRB批判ツイート
同じく中国の影響により景気減速しているのがドイツ。ユーロ/米ドルは節目の1.10ドルを割り込みました。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足)
先週末のユーロ下落は月末のリバランスの影響もあったようですね。
対ユーロでの米ドル高にトランプ米大統領は早速、ツイッターでFRB(米連邦準備制度理事会)を猛批判しています。「FRBは何もわかっていない!」と。
....We don’t have a Tariff problem (we are reigning in bad and/or unfair players), we have a Fed problem. They don’t have a clue!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) August 30, 2019
米ドル売り介入の噂は絶えないですし、トランプさん絡みのヘッドラインリスクも高く、ユーロ/米ドルはどこかで吹き上がるリスクがあります。ショートにしづらいですね。
【参考記事】
●7月FOMCでの0.50%利下げ予測が再燃!ドル/円は目先104円台、中期的に100円へ(7月11日、西原宏一)
●米国の為替介入に不安高まる…。ドル/円は110円が遠くなり、100円へ向けて下値拡大中(7月18日、西原宏一)
今週(9月2日~)は豪州やカナダの政策金利発表があります。
9月3日(火)にRBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])、9月4日(水)にBOC(カナダ銀行[カナダの中央銀行])です。
ともに今回は据え置きとの見方が大多数ですが、年内1回の利下げが織り込まれています。
今回もし、利下げがあればサプライズですし、据え置きでもコメント次第では下落するリスクがありそうですね。
特にカナダの政策金利は1.75%。先進国の中では高水準ですから、何もしなければ買われてしまいます。
■注目は英議会! 米ドル/円や英ポンドは戻り売りで
今週(9月2日~)注目しているのが9月3日(火)に始まる英議会。
ジョンソン英首相が9月第2週から長期閉会を決めたことで1週間足らずの短期戦となります。
ノーディール・ブレグジット(合意なき離脱)阻止や内閣不信任案提出のラストチャンスとなり、ヘッドラインリスクも高まります。
【参考記事】
●1月のフラッシュクラッシュとの違いは何? ドル/円は窓を埋めたが中期的には101円へ!(8月26日、西原宏一&大橋ひろこ)

9月3日(火)に始まる英議会は、ジョンソン英首相が9月第2週から長期閉会を決めたことで1週間足らずの短期戦に… (C)Justin Sullivan/Getty Images
あまり注目されていないのですが、先週金曜日(8月30日)に日銀は9月から国債買い入れ額を1000億円減額すると発表しました。
世界的に金融緩和競争が激化する中、この発表が引き締めと受け止められると円高リスクが高まるのですが……。
日銀としては金融緩和の副作用を懸念しているのでしょう。
いずれにせよ、米中貿易戦争や香港デモの激化など、リスクオフ方向の目線は変わりません。
米ドル/円は戻り売りですし、英ポンドもショートカバーで上昇する場面があれば売っていきたいと思います。

(出所:TradingView)
(構成/ミドルマン・高城泰)
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