■トランプ大統領、NATOで大暴れ!?
今週(12月2日~)も、またもやトラブルメーカーのトランプ大統領が、世界を混乱させています。
12月4日(水)まで開催された、NATO(北大西洋条約機構)の首脳会談で、各国のトップと激しい衝突を繰り広げました。
ロンドンで開催されたNATOの首脳会談で各国のトップと激しい衝突を繰り広げ、世界を混乱させているトランプ大統領 (C) Chip Somodevilla/Getty Images News
まず、最初の相手は、フランスのマクロン大統領でした。
マクロン大統領は11月、英誌のインタビューで、NATOが機能不全に陥っていると指摘し、「脳死状態」との表現で批判をしてきました。トランプ米大統領の非協力的な態度を、暗に批判してきたのだと思います。
一方のトランプ米大統領は、就任以来、他の加盟国にGDP(国内総生産)の2%を国防費にあてるという、共通目標の達成を求めてきました。
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これに対して12月3日(火)、マクロン大統領は、「ただの金の問題ではない。どんな役割を果たすべきか、という根本を明確にしなければならない」と痛烈に批判し、激しい言い合いになったということです。
■記者会見をキャンセルして帰国
次は、カナダのトルドー首相です。
NATOの前夜祭であるバッキンガム宮殿での晩餐会で、トルドー首相はフランスのマクロン大統領や英国のジョンソン首相との会話で、トランプ大統領が、個別の会談の冒頭で「記者団に対して40分も話し続けたから遅刻した」と説明したあと、トランプ米大統領に対して「側近達も呆れて、あごが床に落ちるほどだった」と談笑している様子を、フランスの一部メディアが報じました。
これに対して、トランプ米大統領は、「トルドーは二枚舌だ」と痛烈に批判し、予定していた記者会見をドタキャンして、米国に帰ってしまいました。
トランプ大統領を皮肉る発言が一部メデイアに報じられたカナダのトルドー首相。写真は2016年9月のイベント講演時のもの。トランプ大統領はトルドー首相を批判し、記者会見をせずに帰路についた (C)Bloomberg/Getty Images
■米中の第1段階の合意にも「待った」!?
さらに、トランプ米大統領はこれまで、中国との貿易交渉に関して、第1段階の合意が確実になってきているとの認識を示していましたが、12月3日(火)になって、訪問先のロンドンで「交渉の期限は設けない。来年(2020年)の大統領選挙まで待っても良い」と、突然、発言をしました。
これにより、一時、米国の株価が急落し、為替市場では円高が広がりました。
(出所:Bloomberg)
(出所:TradingView)
本当にお騒がせな大統領です。実際のところは…
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