■株式市場はバブルへ向かう!?
株式市場では、想定以上にリスクオンが続いていますね。
今日(6月1日)の日経平均は2万2000円台を回復しました。
大きなオプションが2万2500円にあり、そこへ引き寄せられているとの話も出ています。

(出所:TradingView)
マザーズ指数も1年半ぶりに1000ポイントを越えてきました。
マザーズ指数に連動するETF(上場投資信託)では、売り持ちで金利が支払いとなる「逆日歩」が続いており、売り方の踏み上げも手伝っての上昇のようです。

(出所:TradingView)
外国人投資家も15週ぶりに買い越しへと転じました。
下目線の投資家が多いことを考えると、まだ上昇する可能性がありそうですね。
先週(5月25日~)は安倍政権の支持率急落が話題となりましたが、第2次補正予算案を評価する声も多い。「真水」の部分もしっかりある、と。
米国の対策には及ばないまでも、欧州や中国に比べると評価できる内容ですよね。
株式市場でバブルが始まったと見る向きもありますが、西原さんはどう考えますか?
■対中制裁の恩恵に与るのは日本企業
ビフォー・コロナの昨年(2019年)10月、FRB(米連邦準備制度理事会)が隠れQE(量的緩和)をスタートして株価が上昇したときと同じような雰囲気もあります。
ファンダメンタリストは株価下落を予想しましたが、一部では「バランスシートがこれだけ拡大しているのだから、株式市場はバブルだ」との声がありました。
実際には2020年2月以降、コロナショックで急落したわけですが。
【参考記事】
●米ドル/円は109.50円と110円に2段構えのバリア!? 抜けないなら手前で戻り売りか(2019年11月11日、西原宏一&大橋ひろこ)
コロナは、さすがに想定外だったでしょうし、FRBのバランスシートは隠れQEよりもはるかに大きな規模へと拡大しています。
コロナへの不安が払拭されれば、NYダウはコロナショック前の高値を更新して当然、と見ることもできますね。
【参考記事】
●ソフトバンクGによる円買いはインパクトあり。ハードブレグジット現実化?(5月20日、志摩力男)
●現実とマーケットの違いに猛烈な違和感。米マイナス金利導入なら米ドル大暴落も…(5月13日、志摩力男)
国家安全法をめぐって、トランプ米大統領は、香港への優遇措置を撤廃していく方針を発表しました。
すでに中国企業への上場基準を厳格化する方針も伝わっています。
中国企業が、米国やその同盟国の市場から締め出され、そのシェアの一部が日本企業へと回ってくるのではとの見方もあります。
【参考記事】
●巨額コロナ復興基金案公表でユーロ反発! 香港情勢巡る米中関係悪化で豪ドル失速…(5月28日、西原宏一)
●香港に衝撃! 中国政府が国家安全法制定へ。なぜ中国は今、動いた? リスクオフになる?(5月27日、志摩力男)
●株は過剰流動性相場、為替はもみ合い。今の為替は「待ちの段階」(5月26日、バカラ村)
●米中対立で株価調整へ。ドル/円は、赤字に転落したソフトバンクGの売りに注目!(5月25日、西原宏一&大橋ひろこ)
そうなれば、日経平均は2万2000円でも高すぎるとは到底言えませんね。
(次ページでは、全米デモやゴールド、今週の見通しの話題が…)
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