■米長期金利は、調整後に再び上昇へ
今年(2021年)に入ってから、米長期金利が主導となる相場展開が続いています。
1月に1.00%のレジスタンスを突破し、3月30日(火)に1.77%台まで上昇しました。そこから調整しており、4月15日は1.52%台まで低下しています。
(出所:TradingView)
為替市場はそれに連れるように、1~3月は米ドル高に、4月に入ってから米ドル安へと推移しています。
(出所:TradingView)
4月に入ってからの動きは、新年度入りに伴う本邦機関投資家の米国債の買いも影響しており、それが米長期金利の下げにつながっています。
【参考記事】
●本邦投資家の外債投資が、ドル/円の重しに。欧州のワクチン接種進展で、ユーロ反発へ(4月14日、志摩力男)
ただ、中長期的には米長期金利は上昇する、という予想が一般的で、今の動きが下降トレンドになることはないと思います。
米長期金利は今月(4月)に入ってから調整していますが、まだしばらく時間調整を行い、その後は上昇していくのではないかと思います。
(出所:TradingView)
■米ドル/円は108円を下抜けても、下げは限定的か
米ドル/円も米長期金利に連れて動いていますが、110.96円から約3円ほど下がっていることもあり、ここからの下げも限定的ではないかと考えています。
108~110円でのレンジで考えていますが、今年(2021年)の高値と安値の38.2%戻しが107.76円にあるため、108円を下抜けてもその動きは一時的ではないかと考えています。
(出所:TradingView)
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■金は目先のレジスタンス突破で、上昇継続の可能性高まる
金(ゴールド)や銅などは、堅調に推移しています。
(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
金は金利がつかないこともあり、低金利が続けば上昇しやすいことになりますが、金利が上昇してくると売られる傾向にあります。
現在は、米長期金利が低下していることもあり、金は1789ドルまで上昇しました。
テクニカル分析からは、1760ドルにレジスタンスがありましたが、これを突破してきたことにより、まだ上昇する可能性が高い状態となっています。
■金が上昇継続なら、豪ドルは底堅く推移
金や銅などと豪ドルは相関性があることから、金がまだ上昇するのであれば豪ドルも強くなりやすいことになります。
(出所:TradingView)
金融市場は米長期金利が主導となる相場展開となっており、これがまだしばらく横ばいになる可能性があることから、為替市場も全体的に横ばいになる可能性を考えています。
【参考記事】
●米ドル/円は目先108~110円のレンジ想定。日米首脳会談では、米国債購入も議題に?(4月13日、バカラ村)
ただ横ばいの中でも、豪ドルなどの資源国通貨は底堅い推移になると思いますので、押し目買い方向がいいのではないかと考えています。
現在は材料不足のため、しばらくは横ばいになると思いますが、その後は米長期金利が上昇すると思いますので、米ドル高になるのではないかと考えています。
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