■バイデン大統領が約2兆ドル規模の成長戦略第1弾発表
3月11日(木)にバイデン米大統領は、1.9兆ドルの新型コロナ対策法案に署名し、成立しましたが、31日(水)には約2兆ドル規模の成長戦略第1弾を発表しました。
【参考記事】
●バイデン大統領の1.9兆ドル経済対策成立。米国株の調整局面は豪ドル/円の買い場か(3月16日、バカラ村)
財源は、連邦法人税を28%へ(現行21%)、海外収益の課税を21%へ(現行10.5%)とするなど増税で賄うとしています。
2兆ドルの成長戦略となれば、米国経済が良くなっていくことに期待が持てます。ただ共和党との協議もこれからとなり、1.9兆ドルの新型コロナ対策と違って協議は難航しやすく、時期に関しても、まだかなり先になります。
バイデン大統領は、1.9兆ドルの新型コロナ対策に続き、2兆ドル規模の成長戦略第1弾を発表したが、これについては協議が難航しやすく、時期に関してもかなり先になりそう (C)Scott Olson/Getty Images News
しかしながら、米国の経済指標は良いものが続いています。
4月2日(金)に発表された3月雇用統計も良かったですが、昨日(4月5日)のISM非製造業景況指数は63.7と過去最高となっています。
ワクチンの普及も進んでいることで、新型コロナウイルスから米国経済は回復してきており、ここでバイデン大統領の経済対策まで加わると、米国が今後も強くなることに期待できます。
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■米長期金利と米国株の上昇継続で、米ドル/円も底堅いか
経済対策の財源に関しては、増税が予定されていますが、米国債も増発されることが見込まれています。
米国債が買われて上昇すれば、米長期金利が下がる場面も出てくるとは思いますが、米国経済が良くなっていくこともあり、米長期金利の上昇は、まだ継続していく可能性の方が高いと思います。
(出所:TradingView)
そうなると、米ドル/円も底堅い展開が続きやすいことになります。
(出所:TradingView)
米長期金利が上昇していることで、株式市場は弱くなる場面も出てくるとは思いますが、大きな流れとしては、米国株は経済対策もあって上昇しやすいのではないかと考えています。
(出所:TradingView)
結果的に、米長期金利も米国株も堅調な推移が、まだ続く可能性が高いのではないかと思います。
■IMFでのパウエル議長の講演は、ややタカ派寄りになるか
今週(4月5日~)のイベントとしては、7日(水)のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨と、8日(木)のIMF(国際通貨基金)でのパウエルFRB議長の講演が注目されています。
パウエル議長は、これまでハト派な発言を繰り返していましたが、最近の米国経済指標は好調です。バイデン大統領の経済対策もあり、米国株が堅調でもあるため、これまでの発言よりも、ややタカ派に傾いてもいいようなタイミングだと思います。
4月7日(水)にIMFで行われるパウエルFRB議長の講演に注目。バカラ村さんは現在の米国経済や米国株の状況を見ると、これまでの発言よりもややタカ派に傾いてもいいようなタイミングとの見方 (C)Bloomberg/Getty Images News
前回のFOMCも、2023年末まで低金利が続くことが示されましたが、利上げ票は増えてきています。
そのため、FOMC議事要旨も、ややタカ派になっている可能性もあります。
【参考記事】
●FOMC、日銀会合後の為替はどうなる? ユーロ/米ドルは戻り売りのレンジトレードで!(3月23日、バカラ村)
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■米ドル/円は3月のもみ合いゾーンをサポートに押し目買い
米ドル/円は110.96円まで上昇しましたが、109.95円まで調整しています。
米ドル/円と相関性が高い米長期金利は下げに転換するような状況ではないため、米ドル/円も底堅い展開が続くことになりそうです。
市場参加者の予想は買い方向に傾いていることが気になるところですが、3月のときの108.40~109.36円のもみ合いゾーンはサポートになると思いますので、押し目買いでいいのではないかと考えています。
(出所:TradingView)
ここまでの強い上昇トレンドの勢いはなくなるとは思いますが、じり高傾向の動きになると思います。
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