次回のFOMCでは据え置きになるか、0.25%の利上げをするか、データ次第になるため、経済指標が重要に
5月3日(水)のFOMC(米連邦公開市場委員会)は0.25%の利上げを行いましたが、次回の会合では据え置きになるか、0.25%の利上げをするか、データ次第になるため、インフレ指標などの経済指標が重要となっています。
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そのため、5月10日(水)の米CPI(消費者物価指数)が注目されていましたが、ほぼ予想値と同じ数字となりました。
ただ、前年同月比4.9%(予想値は5.0%)と、やや低い数字が出たことで米ドル安に。
そして、5月11日(木)の米PPI(卸売物価指数)もやや低い数字となりました。
前回よりも低い数字だったため、インフレが鈍化してきています。
しかし、5月12日(金)に発表されたミシガン大学の期待インフレ率は、1年先が4.5%(予想値4.4%、前回4.6%)、5年先が3.2%(予想値2.9%、前回3.0%)だったことで、金曜日(5月12日)は米ドル独歩高となりました。
次回のFOMCは6月14日(水)になり、それまでに米雇用統計や米CPI、米PPIがそれぞれ1回発表される予定です。
まだ、どのような金融政策になるか決まっていないこともあり、これらの数字によって変わってくると思います。
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ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは年初来高値を更新したが、ドルインデックスを見ると、米ドルは底堅いイメージ
3月初旬ごろから多くのドルストレート(米ドルが絡んだ通貨ペア)は米ドル安に推移していました。
ユーロ/米ドルは上昇トレンドとなり、2月2日(木)の高値1.1033ドルを4月に超えて1.1095ドルまで上昇しました。
(出所:TradingView)
英ポンド/米ドルも1.2450ドルの高値を超えて、先週(5月8日~)に1.2680ドル付近まで上昇しました。
(出所:TradingView)
これらの通貨ペアを見ると、年初来高値を更新していることから、米ドル安に推移しているようにも見えます。
ただ、ドルインデックスを見ると少し違ったイメージです。
年初からの安値100.80のサポートを下抜けることもなく、反発しています。
米ドルは弱いというよりも、底堅いイメージです。
そして、金曜日(5月12日)に約1カ月のレンジ上限も超えてきているため、まだ上昇する可能性があるように思います。
(出所:TradingView)
米ドルを売る材料の方が多くあるが、FEDウォッチの利下げ観測が修正されれば、米ドル高になる可能性も
米ドルが動くような材料を考えてみると、地銀リスクなど、リスク回避での米ドル買い。
反対に米ドル売りは、FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げサイクルの終了の可能性、景気後退になる可能性、目先では債務上限問題もあります。
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米ドルを売る材料の方が多くあります。
ただ、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)のFEDウォッチを見ると、年内3回の利下げが示唆されています。
まだインフレが収まっていないときに、利下げを、しかも3回も行うのか疑問です。
市場参加者は利下げ予想していることになりますが、FRBの要人からは、年内の利下げは否定する発言が出ており、まだ利上げする可能性もある発言が出ています。
そのため、FEDウォッチの利下げ観測が修正されるようなことになれば、為替市場は米ドル高になる可能性も出てくるように思います。
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ユーロ/米ドルは1.10ドル台をバックにした戻り売りの相場
ユーロ/米ドルは1.09~1.11ドルのレンジを下抜けてきました。
もみ合いを下に抜けたことで、1.11ドルが天井だったような形になっています。
(出所:TradingView)
短い時間軸を見ても、レジスタンスが徐々に下がってきています。
1.1050ドルのレジスタンスが1.1000ドルに下がり、そして1.0940ドルに下がってきています。
(出所:TradingView)
1.0844ドルまで下がりましたが、反発しても1.0940ドルまでしか上がらないようであれば、その後も弱い動きが期待できます。
ただ、1.10ドル台前半も超えてくるようであれば、状況が変わってきていることになると思います。
そのため、1.10ドル台をバックに戻り売りの相場だと思います。
(出所:TradingView)
米ドル/円は三角持ち合いが続きそう。目先は137円台後半の高値を上値目途にした買い方向か
米ドル円も137.80~137.90円付近がレジスタンスとなっており、下は127.22円から129.65円を結んだラインが131円台半ばにきています。
この三角持ち合いでの推移が続きそうです。
三角持ち合いの下値は切り上がってきていることから、ブレイクするのであれば上に抜ける可能性を考えたいところですが、債務上限問題があるため、高いところで買っていくのはリスクが高いように思います。
そのため、三角持ち合いはどちらに抜けるのか判断が難しいですが、目先に関しては、137円台後半の高値を上値目処に買い方向ではないかと思います。
(出所:TradingView)
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