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 ユーロ円の上げが激しくなってきた。昨日は堅調のまま推移して、押し目も160円台を下回ることがなかった。そしてついにニューヨーク時間になって上昇は加速し、160円台の後半まで記録してしまった。

 金利差がどうのこうのと説明はされ尽くしている。ここではさらなる高見に臨むことができるかどうかが問題となっている。それには金融当局による市場介入だけが警戒すべき対象となる。

 さてその警戒感だが、日銀の金利会合も終わった直後だけあって、妙に薄らいでいるのも確かだ。これでドル円が152円台に乗せてきて昨年来の最高値を更新してきても、つまり1990年の湾岸危機依頼の戻し高値をつけてきても、それほども危機感は感じられないのは事実だ。

 インフレで生活が困窮しているであろう国民生活がある反面、政府は値上げを要望するなど賃金インフレの加速を目指しているからだ。円安による輸入インフレはプライオリティが低いと言うことだろう。

 アメリカの国内景気が鈍ってくれば、米政府もドル高による貿易不振のせいにもしようが、先日のGDP統計にも見られるように過熱感さえある。米側から「ドルは安い方がいい」などと牽制してくれる可能性も低いというものだ。

 環境を総合して考えて見ると、ここ当面はドル円もユーロ円も上昇圧力を避けられないものとみるべきだろう。ドル円はクエート侵攻時の159円台が、ユーロ円はリーマンショック直前の169円台がターゲットとなるが、それまでは本格的な緊張感がでないのではないか。

日本時間 15時00分

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