【オンライン交流会開催のお知らせ】
田向さんのメルマガ『田向宏行のダウ理論で勝つ副業FX!』内で開催されている、オンライン交流会の第17回目の開催が決定しました!
開催日時は、6月7日(金)20時30分からで、参加できるのは5月28日(火)までにメルマガ購読者となった方です。米ドル/円が方向感のない動きを続けていますが、米雇用統計発表直前の時間に、みなさんで相場の状況を整理しましょう。
「オンライン交流会の雰囲気ってどうなの?」「田向さんのメルマガはどんな内容なの?」という方は、以下の記事で解説していますので、参考にしてみてください。
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米ドル/円は5月29日に157.69円まで上昇したが、日足レンジ上限の157.97円に上値を抑えられた
為替相場は株式市場と違い、取引数量や注文状況はわかりません。
このため、取引戦略や今後を考えるなら、唯一の事実である値動き、つまりチャートを重視することになります。
先週の当コラムでは、5月1日(水)高値157.97円が日足レンジ上限であるうえ、160.20円から介入して下げた151.84円のフィボナッチ・リトレースメント61.8%が157.01円にあり、157円台が重いことをお伝えしました。
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⇒米ドル/円日足が152~157円の5円幅で膠着しそうなのは、2つのフィボナッチ61.8%が示唆。レンジ内で戻ってしまう可能性が高く、早めの利確や短い時間軸での戦略を(5月28日、田向宏行)
その後、5月29日(水)高値157.69円まで上昇していますが、日足レンジ上限の壁が上値を抑えて、その後は少し下げています。
(出所:TradingView)
米ドル/円月足は4月足をどちらかに抜けないと、大きな方向性は定まらない。5月安値を下抜けると下落の可能性
6月入りして、米ドル/円相場は5月足が確定しました。
月足は4月足と5月足ではらみ線になっています。よって、4月足をどちらかに抜けないと、大きな米ドル/円の方向性は定まりません。
(出所:TradingView)
また、5月足は下ヒゲが長く、首つり線の可能性もありますが、これは介入による下げなので、少し慎重に考える必要がありそうです。
いずれにせよ、5月安値を下抜けると、米ドル/円相場は日足レンジも下抜けますし、下落に転じる可能性が出てきます。
4月足を見ると、高値が160.20円、安値が150.80円で、9.60円という大きな値幅になっています。4月は約10円動いていて、いかに急騰したかがわかります。
この急騰を止めるため、当局は4月29日(月)に介入しました。
この介入の効果は今も続いていて、4月安値を割るほどの円高にはなっていませんが、4月高値を上抜ける動きにもなっていません。
米ドル/円は160.40円を抜けると、263円に向けて100円急騰する可能性。当局は160円で介入せざるを得なかった
ここで、米ドル/円の年足チャートを見ると、今年4月高値160.20円の上には、1990年4月高値160.40円があります。
この160.40円を上抜けると、次は1985年高値263.50円で、一気に100円も開いてしまいます。もしそうした動きになれば、円の暴落です。
(出所:TradingView)
ということは、チャートを見ると、160.40円を上抜けてしまえば、263円に向けて100円急騰する可能性があったわけで、当局が160円で介入せざるを得なかったのも理解できます。
つまり、当局もチャートを見ているし、私たちと同じように160.40円が重要だと判断している可能性があります。
投機勢の動きによる円の暴落を、当局が許すとは思えません。
ということは、160円に急速に接近する動きがあれば、当局はまた介入を実施する可能性が十分にありそうです。
一方、マーケット勢は1990年高値160.40円のブレイクを狙ったのでしょう。
2022年に介入が入った高値151.93円を上抜けたことで、恐る恐る155円ぐらいまで上値を狙って、介入がないので一気に160円を狙った模様です。
(出所:TradingView)
160.40円をブレイクしたら、チャートは200円超えに動きやすくなりますから、マーケットとしては勝負する価値があったと思いますし、チャート分析の基本を知っているトレーダーなら、当然そう考えるはずです。
こうしたチャートが示す過去の動きもあってか、介入当時の5月6日(月)、IMF(国際通貨基金)のトップ、ゲオルギエバ専務理事は「年初からの円の下落は本当に劇的だった」と述べて、日本の介入にある程度の理解を示しています。
それだけ、4月の円安(米ドル/円の上昇)は、日本経済にとって危険な状況にあったのかもしれません。
いずれにせよ、今回の介入は一定の効果を出していて、米ドル/円相場は4月足の約10円幅で膠着しています。
そして、その値幅の中に151.84~157.97円の日足レンジがあり、日足レンジは5月足と一致しています。
このため、米ドル/円日足は5月高値を上抜けるか、安値を下抜けないと動き出しません。だから、5月安値が重要です。
米ドル/円は少しずつ下げていく可能性を考える必要。158円にチャートが示す明確な壁、160円に当局が守りたい壁がある
ここからは、私たち個人投資家のトレーディングの話になりますが、レンジ相場=膠着相場なので、相場が売り手優勢にも、買い手優勢にも傾かず、結果として方向感が出てきません。
ということは、米ドル/円の取引をするなら、日足以下の時間軸を使うか、5月値幅のブレイクを待つことになります。
5月後半からメルマガで、1時間足のダウ理論をご説明しているのはこのためです。
また、相場が傾かないということは、参加者が減る可能性も出てきます。
動かない相場なので、取引が減り、結果として流動性が落ちてくると、何かのきっかけで一気に動く可能性があります。
ですから、長い時間軸がダウ理論のレンジとなって相場が膠着している場合、短い時間軸の取引は損切りをタイトに取りつつ、利確も早めにする必要が出てきます。このあたりも、詳細はメルマガでお伝えしています。
膠着相場なので、短期取引をするとしても、大きな全体像は抑えておく方がいいと思っています。
すると、前述のとおり、日本当局としては160円台は抑えたいところでしょうし、介入という実力行使の結果、160円台は少し遠くなってきました。
また、日足レンジ上限で5月高値でもある158円手前も、何度か上昇が止められています。
つまり、米ドル/円の買い手は、158円を上抜けないと利幅があまりありません。
しかし、158円が重いとなると、狭い利幅を取りに行くことがリスクになってきます。このため、買い手はもっと下げたところで買いたいはずです。
一方、売り手は158円をバックに売ることを考えます。
158円というチャートが示す明確な壁がありますし、その上には160円という当局が守りたいと考えているだろう壁があります。
(出所:TradingView)
直近の5月29日(水)高値157.69円から切り下げる動きが、これら買い手と売り手の動きの兆しかもしれません。
157円台からでは、日足レンジ下限151.84円までの方が値幅があり、こちらで仕掛ける方が利幅を取りやすい、という考えもできます。
このため、何らかの要因で米ドルが急激に買われる場面が現れない限り、米ドル/円は少しずつ下げていく可能性を考えておく必要がありそうです。
ただし、米ドル/円の売りはマイナススワップです。
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このため、小さな売り仕掛けを繰り返すことになりやすく、一方的に一気に下げる動きにはなりにくそうです。
米ドル/円は157.69円を上抜けない限り下げやすく、153~154円ぐらいまで下げる可能性
週足はすでに、6月入りで先週の安値を下抜けています。
このため、週足では先週の高値である157.69円を上抜けない限り、米ドル/円チャートは下げやすくなっていて、当面は5月16日(木)安値153.59円がある153~154円ぐらいまで下げる可能性を考えておくことになります。
(出所:TradingView)
ただ、それでも日足はダウ理論のレンジ内(151.84~157.97円)ですし、21日SMA(単純移動平均線)は上向きで、本日値はこの付近にあります。
(出所:TradingView)
このため、まずは今週の安値が拡大していくかが注目で、今週は大きく上に戻さなければ上出来、というところかもしれません。
まずは、154円から153円台ぐらいまで下げていけるかが注目と思われます。
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