先週懸念されたギリシャの債務再編問題に対する懸念も薄らいでおり、ユーロに対する下落圧力は大幅に後退しました。
5月に入ってからのユーロ/米ドルの急落はテクニカルな調整であり、5月16日(月)の1.4047ドルをボトムとして、メイントレンドに回帰しています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 週足)
ユーロ/米ドルは調整を終了し、再び1.5000ドルに向けて上昇を再開する可能性が高まったのではないでしょうか?
■米ドル/円の本格反転は、アメリカの「出口戦略」待ち
さて、米ドル/円は大きな動きはないものの、依然として底堅い動きを見せています。
今週に入って、クロス円の下落時に何度も80円台ミドルをトライしましたが、ことごとく反発しています。
FOMC議事録公表後のドル金利の上昇に連れて、本日の東京市場では一時81.83円まで反発しています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
ただ、前回のコラムにも書いたように、米ドル/円の本格上昇は、相関性の高いドル金利の動向しだいでしょう(「商品、資源国通貨急落のリスク回避相場!なのに、米ドル/円が底堅い理由とは?」を参照)。
前述のとおり、アメリカの「出口戦略」は議論はされているものの、FRB(米連邦準備制度理事会)は依然として慎重な姿勢を崩していません。
そのため、現時点では米ドル/円の上値は限定的となっています。
値動きの乏しくなった米ドル/円ですが、その地合いが変わるタイミングは「QE2(追加的量的緩和政策)」が終わる6月以降になりそうです。
当面、米ドル/円は80円台に反落した局面でロングポジション(買い持ち)を構築して、戻りを売るという丁寧なトレードが求められそうです。
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