みなさん、こんにちは、葉那子です。
今回からまた新しい方のインタビューをご紹介していきたいと思います。
前回の記事でも告知しましたが、本連載3人目のゲストは、日本のプロゲーマー・梅原大吾さんです。
17歳の時にゲームの世界大会で優勝し、「世界一長く賞金を稼いでいるプロ・ゲーマー」としてギネスブックにも認定されている梅原さん。
ゲーム界では知らない人はいない、というほどの有名ゲーマーの方を今回、連載のゲストとしてオファーをさせていただいたのにはワケがあります。
それは本連載の最初のゲスト、元インターバンクディーラー・西原宏一さんが今一番会いたい人として梅原大吾さんのお名前を出されたことがきっかけでした。
【参考記事】
●西原宏一さんに突撃!(3) トレーダーになるため、第一にすべきこと!
西原さんのインタビューの中で本を読むことをアドバイスしていただいたのですが、なんとおススメされたのが梅原さんの自叙伝『勝ち続ける意志力』だっだのです。
もちろんFXとは直接関係ないのですが、メンタル面において学ぶことが多いということだったので読んでみたところ、確かにトレーダーに共通する部分が多いことに驚きました。
もちろんトレーダーではないので、FXの具体的なお話ではありませんが、トレーダーとして必要不可欠なメンタル面に関する質問に答えていただきました。
トレーダーを目指す方にとっても、きっと何かヒントになるところがあると思います。
今回取材をさせていただいた場所は、梅原さんのご自宅、ではなくて、普段梅原さんがゲームの練習をされているお部屋です。
動画をご覧いただければわかると思うのですが、テレビやモニターが並んでいて一見トレードルームのようにも見えました。
それでは早速インタビューの模様をご紹介していきましょう。
Q 世界チャンピオンとしてトップで居続けることのプレッシャーは相当なものだと思いますが、ゲームや試合に臨むときに意識している心構えはありますか? また、緊張はしますか?
「緊張はします」
ただ、これまでの積み重ねや経験があるので、緊張し過ぎてわけがわからなくなるような緊張ではなく、ちょうどいいくらいの緊張感が常にあるそうです。
そして心構えに関しては、とにかく「当たり前のことをやるだけ」という気持ちで試合に臨んでいるとのこと。
ゲームの世界は、「勝とう」とか「結果を出そう」としても思うようにいかない世界だそうです。
試合結果は必ずしも強いほうが勝つわけではなく、ベストなプレイをしてもミスをしている相手のほうが勝つこともあるのだそうです。
これはトレードにも共通するところです。
どんな敏腕トレーダーでも全戦全勝はありえないですし、1回のトレードだけを見れば、ベテランのトレーダーが負けて、初心者トレーダーが運よく勝つことも十分にあり得ます。
負け方にこだわる
ただし、梅原さんはプロになってからは勝ち負けに関係なく、「みっともない負け方」だけはしないように心がけているのだそうです。
たとえば、ミスを連発したり、攻めなければいけない場面で尻込みしてしまったり…。
とにかくそれまでの練習や経験から習得した、いい結果が出やすい行動を取ることを意識する。
そうやって正しい判断を下した結果、負けてしまうのは仕方がないことだと言います。
トレードでも自分のテクニカル分析やファンダメンタルズ分析に基づいてルールどおりにエントリーしても、結果はどうなるかわかりません。
FXの世界でも「1回のトレード結果だけでなく、何回もやってトータルで勝てるような戦略のもと、トレードをするもの」だということを梅原さんにお伝えしたところ、ゲームの世界でも同じ考え方だとおっしゃっていました。
プロゲーマーは「絶対負けない」という幻想を持つ人もいるようですが、そうではなく、他の人よりもそのゲームでより勝ちやすい方法を知っているのがプロなのです。
ただ、トータルでは勝つ自信があると思っていても、連敗した時などに心が折れてしまったりしないのか、うかがってみました。
すると、それは勝負のスパンによるとのことでした。
たとえば10回勝負で5回連続負ければ、さすがに焦りの気持ちも生じるそうですが、何回勝負という制限がない状態で連敗してもあまり気にならないそうです。
これまでのゲーム人生において、自分よりも強い相手が現れても時間が経つと最後はその相手を負かしてきた梅原さん。
そういう経験を10年、20年と続けていくうちに、ゲームで負けることを想像しなくなったそうです。
ただし、こういった連敗にも動じないほどの自信を身につけるまでには長年の経験が必要になってくると思います。
負けても気にしないというのは、屈強なメンタルを持っているからではなく、経験に基づいた確固たる自信を持っているからなんですね。
さて、次はこんな質問をしてみました。
Q FXでも数年は勉強の期間だと言われているのですが、途中で諦める人や資金がつきて辞めてしまう人がたくさんいます。成功するまで諦めないモチベーションを維持する方法などはありますか? また、梅原さんはゲームを途中で諦めたことはありますか?
「いや、ないです。むしろ諦めさせてくれと思っていました」
実は梅原さんは23歳の時に一度ゲームの世界から身を引いたことがあるのですが、この時はすでに世界的にも有名なゲーマーとして成功されていました。
そんなトップに君臨する状態で一度ゲームを辞めようと思った理由は2つあるとおっしゃっていました。
まず1つは、世界のトップレベルまで登りつめたことで、もう自分が思い切りチャレンジできるような環境がなくなってしまったということ。
そして、もう1つは、そこまでのレベルになっても当時はプロというものもなく、ゲームで生活をしていくことは困難だと判断したから。
ただし、成功するまでの過程でゲームを諦めたという経験はないそうです。
成功するために必要なのは、「諦めグセ」をつけないこと!
それでは成功するまで戦い続けたモチベーションは何だったのでしょうか。
この質問に対する梅原さんの答えは「我慢強い性格」というものでした。
とにかく梅原さんは子どもの頃から我慢強く、勝負事は勝つまでやるという性格の持ち主。
もちろん、すべてにおいて順調に進んできたわけではなく、追ってきた道が考えていたものと違ったという挫折はあったみたいです。
ただ、だからといって目標に向かって頑張っている最中にそれを諦めたということはない、ときっぱり。
もともと、そういう性格だと言ってしまえばそれまでなのですが、成長する過程で「諦めグセ」がついてしまった人が多いのでは、と梅原さんは言います。
結果がなかなか出ずにFXを諦めてしまうという人は、FXにたどり着く前にも色々と好きなことを諦めてきたのではないか。
我慢して我慢して頑張った先に結構いい結果が待っていた、という成功体験があると、それが継続するためのモチベーションになるのかもしれない、というのが梅原さんの考えでした。
梅原さんご自身は、世界チャンピオンだからといって何か複雑なことをやっているわけではなく、簡単なことから自分のペースで少しずつ覚えて成長していくタイプだそうです。
中には要領のいい人もいて、効率が悪そうなことはそこから先は探究しないという人もいますが、梅原さんはやるからには1番を目指したいという思いが根底にあるため、最短の道を選ぶのではなく、いろんな道を試して地道に少しずつでも前に進んでいくのだと言います。
また、そんな地道なことができることが世界一と言われる梅原さんの強みのようです。
うまくいっている人をよく見て学ぶ
では、そんな梅原スタイルはどのようにして身につけたのでしょうか?
答えは「失敗と観察をすること」。
うまくいっている人がなぜうまくいっているのか、自分のやり方とは違っていても結果が出ているのはなぜか、という法則性を探すのだそうです。
勝つために必要な要素はうまくいっている人の共通点を探し、そういう人たちの心理状態や努力の仕方も観察する。
とにかく、うまくいっている人から学ぶことは多いのだと梅原さんは言います。
これもトレーダーに共通することではないでしょうか。
実際に西原さんも先輩ディーラーのディールを見ることが一番勉強になると言っていました。
ただし、これは結構時間のかかる作業で、早く結果を出したいという人には難しいかもしれないですね。
それでも梅原さんは目的意識を持っていれば、こうした地道な努力も苦にはならないとおっしゃっていました。
ゲーム界の「神」とも呼ばれている梅原さんの成功の裏には地道な努力の積み重ねがあるのですね。
トレーダーを目指している人の中には、なかなか思うように結果が出ないことに苛立ちを感じる方もいると思いますが、結果を出すことだけにとらわれず、まずは目の前のやるべきことをコツコツと続けてみると何かが見えてくるかもしれないですね。
私もスローペースかもしれませんが、探究心を持って前に進んでいきたいと思います。
まだまだ梅原さんのインタビューは続きますので、来週もお楽しみに!
(「世界のトップゲーマー・梅原大吾に聞く!(2) 勝敗に執着せず、成長に喜びを見出すべし!」へつづく)
【葉那子のトレード報告2012年9月24日(月)~9月28日(金)】
0勝1敗1分
勝ちトレード:なし
負けトレード:ユーロ/米ドル -22.7pips(-881円)
引き分けトレード:ユーロ/米ドル +1.8pips(+69円)
合計収支:-812円
口座残高:10万210円
今週は9月26日(水)にユーロ/米ドルをショートしたのですが、底堅い動きで結局損切りになりました。
そして今度は9月28日(金)に同じくユーロ/米ドルをロングしましたが、こちらは20pispsほどの含み益から建値に動かしたストップロスに引っ掛かり終了。
決済後は100pipsほど急落し、ストップロスのありがたさを感じました。
結局今週はフラフラするユーロ/米ドルに翻弄された1週間でした。
(取材・文/葉那子 撮影/和田佳久)
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