クロス円が総崩れで日本株も米株も続落
みなさん、こんにちは。
24日の外国為替市場では、米ドル/円が一時1.6%安の153.11円まで急落しました。
(出所:TradingView)
これは、ロイター通信が「日銀が来週の金融政策決定会合で利上げを検討し、債券購入額をほぼ半減させる計画を公表する可能性が高い」と報じたことがきっかけです。
円高の影響で、日経平均は3万8100円まで急落し、ナスダックも3.64%の大きな下げを記録しました。
日本株と米株が続落し、リスクオフの相場が続いています。
これにより、同リスクアセットである豪ドル/円も100.35円まで急落し、クロス円全体が総崩れとなりました。
【※関連記事はこちら!】
⇒米ドル/円は調整相場へ! トランプ米大統領候補が「円は安すぎる」と発言、トランプトレードは認識の修正が必要に。急落した豪ドル/円の動向にも注目!(2024年7月18日、西原宏一)
イーロン・マスクのコメントでメキシコペソ/円も急落!
特に注目されているのはメキシコペソ/円の急落です。米ドル/円の急落に加え、メキシコに対する悪材料も影響しています。
(出所:TradingView)
イーロン・マスク氏は、メキシコ工場への投資を一時停止すると発表しました。
これは、トランプ前大統領がメキシコ製自動車に高関税をかけると発言したことが理由です。
この決定は、メキシコ経済に対する投資家の信頼に影響を与え、メキシコペソ/円の急落を引き起こしています。
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米ドル/円のサポート神田ライン152.00円で止まるのか!?
本稿執筆時点で、米ドル/円は152.40円で推移しており、一時152.23円まで下落しました。
注目は152.00円に位置している神田ラインです。
(出所:TradingView)
4月末と5月に政府日銀が大規模なドル売り介入を行った時の安値は151.86円でした。
結果152.00円の神田ラインがサポートされ、上昇トレンドに戻った米ドル/円は一気に161.95円まで急騰しました。
しかし、今回は要注意です。
要因は2つ。
まず、米ドル/円は160円台乗せに再び失敗したこと。
そして今回は日経平均も急落しているためです。
日経平均や米株というリスクアセットが急落しているため、同リスクアセットであるメキシコペソ/円や豪ドル/円も暴落しています。
主要通貨に対して米ドルが下げることによる米ドル/円の下げは、それほど急激な円高をおこすことは少ない。
しかし、クロス円が総崩れして円が大きく買い戻されている相場のほうが円高が進むことがあるため要警戒です。
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神田ラインが決壊するとさらなる大規模な円の買い戻しに!
仮に152.00円の神田ラインが決壊してしまうと、クロス円も含めさらなる大規模な円買い戻しが続きそうなので注意が必要です。
逆に再び152.00円レベルがサポートされれば、当面は152~160円のレンジで推移するでしょう。
豪ドル/円のサポートは100.00円です。
(出所:TradingView)
この米ドル/円と豪ドル/円がサポートで踏ん張れるかどうかに注目です。
クロス円の動向から見ると割れてしまいそうですが・・・。
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