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 昨日の欧州序盤ではドル高が進んだ。ドル円は今週の高値である98.57を越えてきて、ユーロドルは1.32台の前半まで下がった。私はドル円の上限は98.50あたりまでだろう、つまり今週の高値は越えられないだろうと思っていたので、ちょっと想定外の動きだ。

 前日のFOMCで緩和継続のスタンスが示されたからのだから、これほどドル買いに走る必要もないとも思えたのだ。しかし考えていた上限を越えてきたことで、違った対策を強いられる。雇用統計を控えてもいるが、ここからさらにドル買いで臨むのか。それとも翌日まで様子見を決め込むのか。

 しかしやはり相場がやり方を決定してくれた。失業保険が良かったことで、ドルがさらに上昇。ドル円は98円台の後半まで上がったが、ここではロングにしなかった。しかしISMの景況感が予想を上回ってくると、ドル円も99円台に乗せて走り出す。私もつい99.08でいっしょに買ってしまった。

 米国債が急落しはじめて、長期金利が上昇しているのでドル買いの要因にもなる。米国株は歴史的な高値を更新してきたが、今週の特徴であるように米国株の値幅は極めて小さいもの。あまり参考にはならない。

 ドル円は99.40の手前で止められてしまったが、それでも利食い売りが出てきてもそれほど下がることもない。ドルが全面高になっているのでユーロドルやポンドドルは安い。だからドル円だけ下がるわけにもいかないというわけだ。私は翌朝には早々に出かけないといけないので、99.00で売りのストップ注文だけ置いて寝た。

 朝になって画面を見ると、ドル円は一度も99円ちょうどを割りこんでいない。そしてニューヨーク時間は99.50あたりでほとんど高値引けしていた。東京勢の買いも期待できるところだが、出かけなければいけないため、とりあえず99.46で利食い売り。

 さて今夜は雇用統計である。今週に出てきた一連の雇用関連のデータは良いものが並んだ。だから今回の雇用統計では少なからず良さそうだとの楽観的な見方が優勢だ。就業者数は18万人から19万人くらいの増加が見込まれている。期待が先行しているから、20万人の大台に乗せても反応はしにくいだろう。それをすでに織り込んだとも言えるリスクテークの状況になってしまっているからだ。良い方へのサプライズになるためには23万人を越えてきてほしいところ。

 逆に予想を下回っても、9月のFOMCで緩和継続するための理由を与えるだけなので、これは株高要因となり、リスクテークは持続するのかもしれない。どちらにしても円ショートのほうがよさそうに思えるのだが、短期的に積み上がったドル円やユーロ円でのロングポジションの行方に気をつけねばならないところでもある。

日本時間 15時30分
 

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