■米雇用統計は予想を大幅に上回る好結果に!
先週のコラムでは、とりあえず材料難からもみ合い相場が続きそうだとの見通しを示しました。
【参考記事】
●アベノミクス効果薄れて相場は気迷い中。米国が金融緩和を続けて当然の理由は?(11月7日、今井雅人)
その後、2つの変化が見受けられています。
1つ目は、先週末11月8日(金)に発表された米雇用統計10月分。こちらは、非農業部門就業者数(NFP)が、予想の12万人をはるかに上回る20.4万人となりました。
また、9月、8月の数値に関しても、それぞれ14.8万人から16.3万人、16.2万人から23.8万人へと大幅に上方修正されています。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移)
■日経平均レンジ上抜け、米ドル/円もみ合い抜けたか?
2つ目は、今週(11月11日~)に入って、欧州の年金関連と見られる大手投資家が、連日のように日本株式を大量に購入しているということです。
背景については、明らかではないもののヘッジファンドなどと異なり、長期的な視点で投資行動をする機関投資家の日本株買いという点が注目すべき点です。
チャート上では、日経平均もレンジを上抜けしたように見え、米ドル/円も7日(木)の高値99.41円を抜けたほか、5月22日(水)の高値103.74円と9月11日(水)の高値100.62円を結んだレジスタンスラインを突破したことで、しばらく続いていたもみ合い相場を抜け出したように見えます。
(出所:株マップ.com)
(出所:米国FXCM)
しかし、これに関しては、私個人的にはまだ懐疑的です。
11月は強いかもしれませんが、12月には先週のコラムで触れたとおりの反転要因があるように考えています。
【参考記事】
●アベノミクス効果薄れて相場は気迷い中。米国が金融緩和を続けて当然の理由は?(11月7日、今井雅人)
■世界経済は、今後2~3年堅調な状態が続くだろう
ところで、今週(11月11日~)、ある大手欧州系金融機関の為替部門のグローバルヘッド(世界全体の統括者)が議員会館を訪問し、世界経済全体の見通しとヘッジファンドなど大手投資家の動向について意見交換をしました。
まず、世界経済全体に関しては、今後2~3年は堅調な状態が続くであろうということでした。彼は現在、ニューヨークで全体を統括していますが、米国経済の先行きに対しては、かなりの自信を持っていました。
その理由には、特に雇用環境の改善を挙げていましたが、次期FRB議長となるイエレン氏がバーナンキ現FRB議長より、ずいぶんハト派であるために、金融緩和の縮小開始はかなり先になるとの見方から金融政策面においても、景気の下支えになるとの見解を示していました。
中国に関しては、7%以上の成長率を…
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