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田向宏行
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ドル・円・ユーロの明日はどっちだ!?

ザイFX!で2013年を振り返ろう!(1)
【相場編:前編】アベノミクスで円安進む!

2013年12月21日(土)10:00公開 (2013年12月21日(土)10:00更新)
ザイFX!編集部

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 気がつけば師走も後半。2013年も残すところ、あとわずかですね。

 「お・も・て・な・し」の心で東京五輪招致が決定し、iPhone5発売にNTTドコモが参戦したことに、「じぇじぇじぇ!」と驚いていたら、いつの間にか「倍返し」旋風が巻き起こり…(順不同)。いろいろとブームが起こりましたが、世の流行はさておき、今回は2013年のマーケット動向や業界動向などFXに関する1年の変遷をザイFX!ならではの視点で振り返ってみたいと思います。

 数回に分けて公開する予定ですので、続けてチェックしてくださいね。

■アベノミクスで株高・円安! 米ドル/円4年ぶりに100円台へ

 まずは、2013年のマーケット動向から! 2013年のマーケット動向を振り返って、まず思うことは、1年前と比べると格段に円安が進んだなぁ、ということではないでしょうか?

世界の通貨VS円 週足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 週足

 2012年11月の衆議院解散を経て12月に総選挙が行われ、自民・公明党が圧勝。そのあたりから突如はじまった「アベノミクス相場」で、マーケットは一気に株高・円安が進みました。

日経平均株価 日足

(出所:株マップ.com

 2012年12月には、せいぜい80円台半ばだった米ドル/円は、グイグイ上昇し、2013年5月9日(木)には、ついに100円の大台に乗せましたね。
米ドル/円の100円台回復は、2009年4月以来、実に4年ぶりのことでした。

米ドル/円 月足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 月足

■黒田バズーカ炸裂でマーケットにインパクト!

 米ドル/円の100円超えを後押しするきっかけになったのが、4月3日(水)~4日(木)に行われた日銀金融政策決定会合です。この時、日銀の黒田総裁は就任後、初となる記者会見に臨み、質・量ともに「異次元の金融緩和」を行うことを発表。

「黒田バズーカ」と呼ばれる大胆な金融緩和策のはじまりです。これを受けて、マーケットの株高・円安は加速。先ほど紹介したとおり、その1カ月後に米ドル/円は、100円の大台を回復するに至りました。

【参考記事】
黒田日銀が“異次元の緩和策”を発表!米ドル/円は急上昇し、95円台へ!!
日銀が本気でアグレッシブな方策を発表!株高・円安のこの相場は当面崩れない!!(4月4日、今井雅人)
レジームチェンジでドル/円100円回復へ!黒田総裁の異次元緩和に日経平均も続伸(4月5日、西原宏一)

■魔の5月23日? 日経平均が1000円超の大暴落!

 2012年末から続くアベノミクス効果に加え、黒田バズーカも炸裂し、マーケットはプチバブル状態。5月22日(水)に米ドル/円は、2008年10月以来となる103.70円台まで上昇しました。

 このまま、株高・円安は加速し続けるのでは? と思い始めた矢先、魔の5月23日(木)がやってきました…。

日経平均株価 日足

(出所:株マップ.com

 この日、日経平均は後場に入って急激に下落速度を速め、みるみるうちに1000円超の大暴落に! ここまでかなり急速に上昇してきただけに、暴落のインパクトは凄まじいものがありましたね。

 株価暴落の背景は、5月22日(水)に行われた米FOMC後のバーナンキFRB議長の言葉。「雇用市場の改善が継続すれば、今後数回の会合で資産購入を縮小する可能性」があると発言したのです。

 早ければ2013年9月にもテーパリング(※)がはじまるか!? とマーケットは大混乱…。株価が暴落するとともに、リスク回避からの円買いが進み、せっかく100円の大台に乗せた米ドル/円も再び90円台へ沈みました。そのままズルズル下落を続け、6月13日(木)には、93円台後半まで下押しする場面も見られましたね。

(※ 編集部注:「テーパリング」とは、米量的緩和政策により、進められてきた資産買い取りを徐々に減少し、最終的に購入額をゼロにしていこうとすること)

米ドル/円 週足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 週足

 米ドル/円が再び100円の大台を回復したのは、2013年7月に入ってから。ですが、そのままさらに上昇するということはなく、ここからしばらくはどっちつかずレンジ相場が続きました。

■米政府機関が異例の閉鎖! 初の女性FRB議長誕生!

 5月のバーナンキFRB議長の発言以降、9月の米FOMCでは、QE縮小が開始される可能性が高いだろうと期待されていましたが、結局9月には開始されず見送りに…。

 10月にかけては、米財政協議の難航が話題になりました。期限までに合意ができず、ついには政府機関が一時閉鎖されるという異例の事態に陥りましたね。

【参考記事】
カギは米債務上限問題に! 9月FOMCでバーナンキFRB議長が裏切った理由とは?(9月27日、陳満咲杜)

 米雇用統計の発表までも、月末に延期。まさか米国がデフォルトに陥ることはないだろう、といずれ合意に至ることが予想されてはいたものの、かなりイレギュラーな状態が2週間ほど続きました。

 米国では、自由の女神が閉鎖され、観光客の怒りを買っている! なんて報道もされていたんだとか…。政府機関の閉鎖の影響は、そんなところにまで出ていたのですね。

【参考記事】
自由の女神閉鎖で観光客の怒り買う米国。米ドル/円97円台は買い方針だけど…(10月3日、今井雅人)
米政府閉鎖でも米ドル安が限定的な理由とは? 一転、米ドル買い殺到の可能性も(10月4日、陳満咲杜)
米国債がデフォルトすることはあり得ない!新興国投資からなぜ、撤退すべきなのか?(10月16日、松田 哲)
サプライズはあるか!? 火曜日だけど今夜、米雇用統計発表! QE縮小はどうなる?

 一方で、10月9日(水)には、次期FRB議長にハト派のイエレン氏が正式に指名され、初の女性議長誕生というニュースもありましたよ。

■安倍首相の「BUY MY ABENOMICS!」は空振りだったか…

 そして、米財政協議が難航している最中、9月25日(水)にNY証券取引所を訪れた日本の安倍首相は、こんな言葉を残しています。

「BUY MY ABENOMICS!」(アベノミクスは買いだ!)。

【参考記事】
10月1日、グダグダ相場にカンフル剤!? 「BUY MY ABENOMICS」相場を演出か(9月26日、今井雅人)
安倍首相が「アベノミクスは買いだ」宣言!10月1日に向け動意づいたドル/円に注目(9月26日、西原宏一)

 しかし、米財政問題が注目されていたマーケットにおいて、「BUY MY ABENOMICS」は持続せず…。実際、マーケットに与えた影響は、限定的なものに留まりました。

■NYダウが連日史上最高値を更新!

 米財政問題がおおむね収束すると、リスクオンが再燃し、今度は世界的な株高に。11月は、NYダウが連日史上最高値を更新する展開となりました。

 さすがに行き過ぎ感も否めず、年末にかけては、やや軟化してきましたが、10月以降の上昇幅は、かなり大きなものとなりましたね。

米国株(US30) 日足

(出所:米国FXCM

【参考記事】
史上最高値圏の米国株急落でパニックの可能性ありだが、もっと有力なシナリオは?(11月1日、陳満咲杜)

「ザイFX!で2013年を振り返ろう!(2) 【相場編:後編】テーパリングにテンパる!?」へつづく

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