気がつけば師走も後半。2013年も残すところ、あとわずかですね。
「お・も・て・な・し」の心で東京五輪招致が決定し、iPhone5発売にNTTドコモが参戦したことに、「じぇじぇじぇ!」と驚いていたら、いつの間にか「倍返し」旋風が巻き起こり…(順不同)。いろいろとブームが起こりましたが、世の流行はさておき、今回は2013年のマーケット動向や業界動向などFXに関する1年の変遷をザイFX!ならではの視点で振り返ってみたいと思います。
数回に分けて公開する予定ですので、続けてチェックしてくださいね。
■アベノミクスで株高・円安! 米ドル/円4年ぶりに100円台へ
まずは、2013年のマーケット動向から! 2013年のマーケット動向を振り返って、まず思うことは、1年前と比べると格段に円安が進んだなぁ、ということではないでしょうか?
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 週足)
2012年11月の衆議院解散を経て12月に総選挙が行われ、自民・公明党が圧勝。そのあたりから突如はじまった「アベノミクス相場」で、マーケットは一気に株高・円安が進みました。
(出所:株マップ.com)
2012年12月には、せいぜい80円台半ばだった米ドル/円は、グイグイ上昇し、2013年5月9日(木)には、ついに100円の大台に乗せましたね。
米ドル/円の100円台回復は、2009年4月以来、実に4年ぶりのことでした。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 月足)
■黒田バズーカ炸裂でマーケットにインパクト!
米ドル/円の100円超えを後押しするきっかけになったのが、4月3日(水)~4日(木)に行われた日銀金融政策決定会合です。この時、日銀の黒田総裁は就任後、初となる記者会見に臨み、質・量ともに「異次元の金融緩和」を行うことを発表。
「黒田バズーカ」と呼ばれる大胆な金融緩和策のはじまりです。これを受けて、マーケットの株高・円安は加速。先ほど紹介したとおり、その1カ月後に米ドル/円は、100円の大台を回復するに至りました。
【参考記事】
●黒田日銀が“異次元の緩和策”を発表!米ドル/円は急上昇し、95円台へ!!
●日銀が本気でアグレッシブな方策を発表!株高・円安のこの相場は当面崩れない!!(4月4日、今井雅人)
●レジームチェンジでドル/円100円回復へ!黒田総裁の異次元緩和に日経平均も続伸(4月5日、西原宏一)
■魔の5月23日? 日経平均が1000円超の大暴落!
2012年末から続くアベノミクス効果に加え、黒田バズーカも炸裂し、マーケットはプチバブル状態。5月22日(水)に米ドル/円は、2008年10月以来となる103.70円台まで上昇しました。
このまま、株高・円安は加速し続けるのでは? と思い始めた矢先、魔の5月23日(木)がやってきました…。
(出所:株マップ.com)
この日、日経平均は後場に入って急激に下落速度を速め、みるみるうちに1000円超の大暴落に! ここまでかなり急速に上昇してきただけに、暴落のインパクトは凄まじいものがありましたね。
株価暴落の背景は、5月22日(水)に行われた米FOMC後のバーナンキFRB議長の言葉。「雇用市場の改善が継続すれば、今後数回の会合で資産購入を縮小する可能性」があると発言したのです。
早ければ2013年9月にもテーパリング(※)がはじまるか!? とマーケットは大混乱…。株価が暴落するとともに、リスク回避からの円買いが進み、せっかく100円の大台に乗せた米ドル/円も再び90円台へ沈みました。そのままズルズル下落を続け、6月13日(木)には、93円台後半まで下押しする場面も見られましたね。
(※ 編集部注:「テーパリング」とは、米量的緩和政策により、進められてきた資産買い取りを徐々に減少し、最終的に購入額をゼロにしていこうとすること)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 週足)
米ドル/円が再び100円の大台を回復したのは、2013年7月に入ってから。ですが、そのままさらに上昇するということはなく、ここからしばらくはどっちつかずレンジ相場が続きました。
5月のバーナンキFRB議長の発言以降…
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