■米ドル/円は100.50円-103.50円のレンジで推移
さて、為替相場の方ですが、こちらも混沌としています。
米国の失業率は6.3%と改善したものの、長期失業者が非常に多いなどの懸念から、イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長は慎重な姿勢をみせています。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移)
そうしたことも影響してか、米国の長期金利が若干低下しています。7日(水)には10年物国債の利回りは一時2.6%を割込みました。米長期金利低下が、米ドルにやや下落圧力をかけているのが、現在の状態です。
(CQG)
ただ、米国経済も基本的には悪くないことから、米ドル/円も大きくは下がりません。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
やはり100円を割り込むことは、あまり想像できません。当面100.50円-103.50円程度の中でレンジと考えておけば良いのではないでしょうか。
■オセアニア通貨は中期的に上昇の見方を維持
私としては、依然としてオセアニア通貨が中期的に上昇するという見方を維持しています。
NZドルに関しては、RBNZ(ニュージーランド準備銀行[ニュージーランドの中央銀行])総裁が「あまり強くなれば経済にマイナスの影響が出るので、売り介入も検討する」と発言して上げ止まっています。しかし、大きくは下がらないでしょう。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:NZドル/円 日足)
■豪ドルは「待てば海路の日和あり」ではないか
また豪ドルですが、こちらも、もたついてはいます。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 日足)
1つの原因は、1-2月期消費者物価指数が年率で2.9%と予想の3.2%より低かったこと、それと、ポジションがロングになってきたこと(IMMのポジションを参照)が挙げられます。
(詳しくはこちら→ 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)
しかし、2.9%という水準は先進国では一番高い水準で、いずれ利上げモードに入る局面が出てくるのではないかと考えています。そうなれば、豪ドルも、もう一段の上昇をしていくでしょう。
「待てば海路の日和あり」ではないでしょうか。
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