■商品市場に影響あり! 原油先物価格が急落か
また、こうした傾向が一番現れているのが、商品市場でしょう。
たとえば、原油価格を例に挙げてみると、WTI原油先物価格(※)は、2014年の6月20日(金)に107.73ドルの高値をつけた後、下がり始めているのですが、急速に下がり始めたのは10月に入ってからです。
そして、現在80ドル台にまで下落してきています。
(※編集部注:「WTI」とは、米国テキサス州西部とニューメキシコ州南東部で算出される原油の総称。「WTI原油先物」は、ニューヨークマーカンタイル取引所(NYMEX)で取引されており、NY原油先物などとも呼ばれる。「WTI原油先物」は、北米の原油価格の指標となっている)
(出所:米国FXCM)
その一番の原因は、世界経済の低迷であることは言うまでもありません。国際エネルギー機関は、10月14日(火)のレポートの中で、2014年の石油需要の伸びを日量で20万バレル下方修正しています。
最大の石油消費国である中国も、前年比で2.2%の伸びと、これまでの2.7%から大幅に下方修正されました。さらに深刻なのは欧州であり、前年比で20%も減ってしまっています。
かなり不確定な要因が増えてきているのは、否めません。
■あまり決めつけをせず、冷静に相場を見る必要あり
ただ、ここまでの値動きを見る限り、エボラ熱の動向が落ち着いていさえすれば、調整はかなり終わりに近づいているのではないかと思っています。
今後、各国の金融政策、特に米国の金融政策も変化してくることも考えられるので、あまり決めつけをしないで、冷静に相場を見ておくことが必要でしょう。
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