■国民投票が「YES」でも、ユーロの反発は期待できず…
その後、連日、ギリシャ絡みのさまざまなヘッドラインが飛び交い、ユーロ/円は乱高下。
まず、週末、7月5日(日)に実施予定となっているギリシャの国民投票ですが、チプラス政権は盛んに「NOに投票しよう(緊縮財政反対)」というキャンペーンを張っています。
仮に国民投票の結果が「NO」の場合は、チプラス政権継続でユーロ売り。
一方、「YES」であった場合でも、チプラス政権が退陣し、総選挙となり、不透明感が払拭されるわけでもないので、ユーロの反発余地はあまり期待できません。
ギリシャ問題にどういう出口が待っているのか混沌としてきましたが、仮にこちらが沈静化すれば、ユーロの動向はもとのECB(欧州中央銀行)トレードに戻ります。こちらもユーロに対してネガティブファクターです。
結果としてユーロの反発余地は総じて限定的。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロVS世界の通貨 日足)
■140円でトップアウトしたユーロ/円は130円割れへ
前回のコラムでご紹介させていただいたように、6月のマーケットでは、毎週、ユーロ/円は140円台を攻めるも攻めきれず反落。
【参考記事】
●フランスがユーロ圏・EU離脱(Frexit)!? ユーロ/ドルが1000pips下落するとの予想も(6月25日、西原宏一)
(出所:米国FXCM)
そして、6月29日(月)にユーロ/円は約5円暴落しました。
その後、2015年4月14日安値126.08円と6月9日高値141.03円の上昇幅の50%戻しである133円台ミドルでやっとサポートされ反発。ただ、上値がじりじりと押し下げられています。
(出所:米国FXCM)
前述のように、ギリシャの国民投票に向けてユーロ/円は神経質な展開で乱高下していますが、140円でトップアウトし、130円へ向けて続落中のユーロ/円の動向に注目です。
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