■通貨ペアの左右の並びはただの約束ごとにすぎないから…
ただ、一点注意していただきたいのは、通貨ペアにおける左右の通貨の並び順と言うのは、ただの約束ごとでしかないという点。たとえば、米ドル/円を円/米ドルとしたり、ユーロ/米ドルを米ドル/ユーロとしてしまえば、チャートは普段見ているチャートと真逆の形を形成することになります。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足、米ドル/ユーロ 日足)
相関が正か負かというのは、あくまでここに掲載されている通貨ペアの並び順で見た場合ですから、そういう意味では、通貨ペア同士の相関・逆相関というのは、通常の相関関係とは異なる特殊なものかもしれません。
通貨ペア同士の場合、もっとも大事なのは、正の相関なのか負の相関なのかということよりも、正でも負でもいったいどのくらい強い相関性があるのか? という点だと言えるのではないでしょうか?
FXトレード・フィナンシャル[FXTF MT4]の実際の取引で、円/米ドルや米ドル/ユーロを買ったり売ったりするワケではありませんので、ここでの正の相関・負の相関というのは間違いないものではありますが、通貨ペアの場合、相関が正か負かということは本質的な意味を持たないという点は、頭の片隅に入れておいていただければ…と思います。
■相関の強弱は、色分けされていて見やすい
注意事項を押さえたところで、話を元に戻しましょう。
「FXTF‐Symbol Soukan」では、相関の強弱がひと目見てわかるよう、相関が強い順にマスの色が、赤(±75~±100)→オレンジ(±50~±75)→青(±25~±50)→緑(0~±25)と4色に色分けされています。
簡単に相関性の強さがわかるのが、良いですね。
同じ絶対値であれば、プラスかマイナスかを問わず同じマスの色で表示されています。先ほど、通貨ペアの場合、「相関が正か負かということは本質的な意味を持たない」と書きましたが、そのことが反映された色分けになっているようです。
ここで、「FXTF‐Symbol Soukan」の見方をまとめると、以下の図のとおりになります。

■米ドル/円とクロス円は、ほぼ、いっしょじゃん! レベル
先ほどの「FXTF‐Symbol Soukan」(日足 200本)をもう一度、掲載します。試しに、米ドル/円(USD/JPY)の欄を見てみましょう。
たとえば、米ドル/円とユーロ/米ドル(EUR/USD)の相関係数は「-68」で色はオレンジ。マイナスですので、ユーロ/米ドルと米ドル/円は逆相関の関係にあります。7割近い相関係数を示していることからも、結構、強めの逆相関になっていると言えます。
実際の米ドル/円とユーロ/米ドルの日足チャートの動きを比べてみるとこんな感じ。うん、バッチリ逆相関。

クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)については、ユーロ/円(EUR/JPY)や英ポンド/円(GBP/JPY)、スイスフラン/円で「+90」以上と、非常に高い正の相関が示されています。ほぼ、いっしょじゃん! レベルです。
試しに米ドル/円とユーロ/円のチャートを比べてみても、似ていますよね? かなり強い正の相関が読み取れます。

ちなみに、紹介した比較チャートは、FXトレード・フィナンシャル[FXTF MT4]のオリジナルスクリプトで、「FXTF‐OverLay Chart」というもの。メタトレーダー(MT4)口座で簡単に利用できます。気になる方は、以下の【参考記事】で併せてチェックを。
【参考記事】
●FXTFのMT4口座に新たなスクリプト登場! チャートを重ねて表示してラクラク比較。
ついでに、他の通貨ペアの様子も…
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