■原油は週足で逆三尊形成なら60ドルがターゲット
ただ、原油は日足レベルで見ると50ドルの大台達成で、いったん押し目をつくるのかなと。
週足はいい形になっていて「逆三尊」(※)となるのなら60ドルがターゲットとなります。
(※編集部注:「逆三尊」とはチャートのパターンの1つで、大底を示す典型的な形とされている。ヘッド&ショルダーズ・ボトムとも呼ばれる。また、「逆三尊」の逆で、天井を示す典型的な形が「三尊」(ヘッド&ショルダーズ))

(出所:CQG)
たしかに週足は強そうなチャートになっていますね。今年(2016年)前半は「原油本位性」なんて言葉が出たくらい、みんなが原油を見ながらやっていました。
今はドイツ銀行問題や米大統領選などの材料があるため原油への注目度が薄まっていますが、市場は悪材料ばかり、はやしたてやすいですからね。
■外国人は日本株を大量売り。それでも米ドル/円は底堅い
1月~9月で外国人投資家は日本株を6兆円売り越して過去最大となったそうですが、その一因が中東勢の売り。
今年(2016年)前半の原油安で産油国の財政は悪化したことの影響もあったのでしょう。
6兆円も売られたのに日本株はよく持っていますよね。
日銀が支えているのでしょうし、支えがない米ドル/円はよく踏ん張りました。

(出所:株マップ.com)
原油を中心にリスク環境が改善していますから99.02円が「陰の極」となりボトムアウト、底固めしながら中期的には上がっていく可能性が高いと思います。
【参考記事】
●米ドル/円は「陰の極」形成後に反発! 重要なレジスタンスを突破し、次は107円へ(10月6日、西原宏一)
■米ドル/円は中期的な上昇に期待し今週も押し目拾い
ただ、米ドル/円は米雇用統計後、下げていますよね。今日(※)の米大統領選テレビ討論会の影響? それともテクニカル的な調整?
(※編集部注:この対談は10月10日(月)に行なっています)
討論会で大統領が決まるわけではないし、テクニカルな調整でしょう。
海外勢と話していた感じだと、これまで雇用統計で高値をつけて反落することが多かったため、10月7日(金)に利食ったり、あるいは新規で売ろうとする人が多かった。
それに米ドル/円は3.5円から4円程度動くと反発する傾向もあります。今回の上昇幅は4円。いいレベルまで来ましたから調整しているのでしょう。
中期的には上だけど、今週(10月10日~)はいったん調整なんでしょうかね。
今回の上昇の38.2%戻しが102.60円、50%戻しが102.10円。押し目を拾うとしたら、このあたりのレベルが目安となりそう。

(出所:CQG)
メルマガ「FXトレード戦略指令!」でも既報のとおり、本日(※)は公的機関の買いが102.50円あたりに観測されています。
中期的には107円あたりまでの上昇に期待して今週(10月10日~)、押したところは買っていきたいですね。
(※編集部注:この対談は10月10日(月)に行なっています)
(構成/ミドルマン・高城泰)
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