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陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

米ドル反落はコップの中の嵐。ドル/円は
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2017年01月27日(金)17:38公開 (2017年01月27日(金)17:38更新)
陳満咲杜

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■米ドル全体の安値打診は「コップの中の嵐」にすぎない

 反落していた米ドル全体が底打ちすることは、想定より遅れてはいたものの基本的には規定路線で、米ドル高基調が維持される公算が高い

米ドルVS世界の通貨 日足
米ドルVS世界の通貨 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足

 この意味合いでは、米ドル全体の安値打診は、本質的には「コップ中の嵐」にすぎず、トレンド自体を修正できるほどのモメンタムを持ち合わせていないから、米ドル高基調の修正があっても、それは足元で起こることではなく、後ずれすることになるだろう。

前回のコラムで既述したように、米ドル全体の反落は、昨年(2016年)12月15日(木)あたりから始まったわけだから、だいぶ時間が経ってきた。

【参考記事】
トランプ氏の米ドル高牽制発言で米ドルの反落終了か。祝大統領就任でドル高に?(2017年1月20日(金)、陳満咲杜)

 新年(2017年)に入り、ドルインデックスの日足は「下落ウェッジ」のフォーメーションを形成しつつ、安値をトライしており、これは昨日(2017年1月26日)安値まで続いていたとみなされる。が、昨日(1月26日)安値の打診をもって、底打ちに成功したとみる。

 昨日(1月26日)のドルインデックス日足は、典型的な「強気リバーサル」のサインを灯した。ザラ場にていったん安値更新を果たしたものの、その後、急反発。月曜日(23日)朝にできた「ギャップ」も埋めたから、シグナルとして示唆に富んでいる。

ドルインデックス 日足
ドルインデックス 日足

(出所:Bloomberg)

 このときは、新年(2017年)に入り、米ドル全体の下落が続いていた中、1月17日(火)のトランプ氏の発言に続き、次期財務長官に指名されたムニューチン氏も米ドル高を牽制、23日(月)に米ドルの下落をさらに推し進めた格好になったのだった。

■年初来「ダマシ」が連発した意味合いとは?

 プライスアクションの視点では、新年(2017年)に入ってからいわゆる「ダマシ」が連続的に発生していたことがはっきりしている。

ドルインデックス 日足
ドルインデックス 日足

(出所:Bloomberg)

 まず、1月3日(火)の日足(上記チャートの1)では、高値更新または2016年12月に形成された「トリプル・トップ」をいったんブレイクしたものの、その後、続伸できず反落した。これは典型的な「フォールス・ブレイクアウト」、すなわち、かつての重要レジスタンスゾーンの更新自体が「ダマシ」であったと示唆された。

 次に、1月11日(水)の日足(上記チャートの2)は、5日(木)、9日(月)のチャートが示した「ダブル・トップ」に対するブレイクが短期に終わっただけでなく、当日大きく反落して大引けしたから、「フォールス・ブレイクアウト」に「弱気リバーサル」のサインを点灯したわけだ。

 最後に、19日(木)の50日移動平均線打診(上記チャートの3)も、そのまま続かず陰線引けしたから、17日(火)、18日(水)のチャートで形成された「インサイド(はらみ足)」のサインに対する上放れの試しが「ダマシ」であったことが露呈した。

 ゆえに、23日(月)の急落、また、25日(水)、26日(木)の連続した安値更新につながったわけだが、連続した「ダマシ」の意味合いは「下落ウェッジ」というフォーメーションの形成から考えると、むしろ、その可能性の高さに納得するほどだ。

 要するに、「下落ウェッジ」の形成、また進行のニーズがあったからこそ、「ダマシ」のサインが連続して点灯したわけだ。つまるところ、連続したダマシの出現は、フォーメーションの可能性を示唆していたというほかあるまい。

 だから、米ドルの反落は、基本的に「下落ウェッジ」の中に制限されるもので、トランプ氏や次期財務長官の米ドル高牽制発言と相まって一時の急落があったとしても、基本的にそれは「コップ中の嵐」なのである。

■新年初! 下落でなく、上昇方向の「ダマシ」のサインが…

 また、より重要なのは、「下落ウェッジ」の形成が、連続した「ダマシ」をもって形成され、また、その確実性が証明された以上、同フォーメーションの完成、すなわち、米ドルの底打ちが、逆の「ダマシ」のサイン点灯をもって示唆されるはずということだ。また、逆の「ダマシ」のサインが点灯すれば、米ドル底打ちの可能性が証左されるだろうといった推測も、あらかじめできるわけである。

 だから、昨日(2017年1月26日)の反騰は、日足における意味合いが大きかった。

 なにしろ、昨日(1月26日)の「強気リバーサル」のサインは、一時的な安値更新なしでは典型的なサインになれなかった。そして、その一時的な安値更新を「ダマシ」と見なした場合、それは新年(2017年)に入ってはじめて、下落ではなく、上昇の方向を示唆する「ダマシ」のサインと見られる。

 ゆえに、昨年(2016年)12月15日(木)あたりを起点とした米ドル全体の下落は、昨日(1月26日)にてすでに底打ちした公算が高く、これから続伸してくるだろう。

 米ドル/円の足型はより堅調であった。1月3日(火)高値から…

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