週明けの昨日は早朝から大きなリスク回避で始まった。先週末の米国株の大幅安をそのまま引き継いで、まったく反転する兆しは見えなかった。日本株も東京時間で大きく値を下げたが、しかしドル円は110円ちょうどアラウンドをキープしていた。
まったく下がる様子が見えない。私としてはドル円をショートで攻めたいところだったが、目の前の相場が反応しないので不用意に売り込むわけにもいかない。欧州序盤では米国債の利回りが上昇。それを嫌気して米国株はまた落ちるぞと考え、私はやっとドル円を売ることができた。109.98である。
いいところで売れたと思ったのだが、ぜんぜん下がらない~。ちょっと下げても勢いが感じられない。ドル円は109.65あたりまでは落ちたが、たかだかそこまで。ニューヨーク時間になってくると、かえって切り返してきた。私も同値で逃げるしかできなかった。
利食い損ねたとは思えるが、個人的にはもっと下のほうを臨んでいたので仕方がない。利食いで買い戻す気持ちはなかったのだから。ドル円は110円台に乗せてきたので、つまらないと思って早々に寝た。
しかし夜中に、というよりもニューヨーク時間の後半のところで再びリスク回避の姿勢が強まった。米国株がサイドの大幅安。日経先物もナイトセッションでは21000円台の中盤まで下がっており、これは秋の衆院選の直後のレベルまで押したことになる。
ドル円も109円台の前半まで押し込まれたが、米国株の下げ幅の割には円高が進んでいないな、というのが感想だ。東京時間に入りようやく108円台に。
ともかくも金融当局の不作為が招いた人災のような株価の下落だ。「市場との話し合い」を重視するならば、昨日になって就任したFRBの新議長であるパウエル氏は、早々に大幅利上げをすべきなのであろう。マーケットはそれを催促しているのだから。
しかしFRB議長といっても役人である。都合の悪いほうは対話しないであろうことが予想される。株価が下がっているのに金融のタイトニングはできないのだから、市場との対話もする気がないというもの。「適温相場」などと言って踊らされたツケが回ってきたようだ。
「利上げのペースはゆっくりと」などと言って、株価が歴史的最高値を更新しているというのに何もしなかったこと、やるべき時にやらなかったことがどの程度のリスク調整となるのか。今週は目が離せない。
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