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米ドル全体は頭が重くなっており、弱いまま2025年の大引けを迎える公算が高い
米ドル全体は頭が重くなっている。ドルインデックスは日足において「ダブルトップ」を形成、これから早期切り返しを果たせないなら、続落の可能性が高まる。

(出所:TradingView)
もっとも、11月20日(木)の高値が100台前半に留まっていたから、9月安値を起点とした切り返し自体が想定より弱かった。
なにしろ、2025年年初来、ドルインデックスの高値は110だったので、9月安値の95.84で計算すればわかるように、全下落幅の38.2%の水準(≒101.25)にも届かなかった。米ドル全体は弱いまま、今年(2025年)の大引けを迎える公算が高い。
ドルインデックスの日足は「ダブルトップ」完成?これから一段と反落していく可能性が大きい
ドルインデックスの「ダブルトップ」が成立するなら、プライスアクションの視点をもって詳細を点検しておきたい。
11月20日(木)のローソク足(下のチャートの1)は「十字線」をもっていったん高値更新したものの、前日(19日)の大陽線から見ると、明らかにモメンタムが足りなかった。

(出所:TradingView)
ゆえに、その後11月21日(金)、24日(月)にて「インサイド」(上のチャートの2)のサインを点灯、同11月25日(火)の大陰線(同3)をもって下放れを確定した。
そして、ザラ場にて11月半ばの安値に接近していた12日1日(月)のローソク足だが、一応「スパイクロー」(同4)の形を示したので、本来ならサポートの役割を発揮し、ここから持ちこたえるはずだった。
しかし、12月3日(水)の大陰線(同5)をもって再度安値を更新し、「スパイクロー」のサイン自体がダマシであったことを示唆。だからこそ、ドルインデックスにおいて「ダブルトップ」がすでに成立、また同成立をもってこれから一段と反落していく可能性が大きいかと推測できる。
米ドルは「最弱」とされる円に対しても弱くなっており、円のショート筋がやや苦しくなっている?
米ドル全体が弱いから、「最弱」とされる円に対しても頭が重くなってきた。その兆しが12月に入ってから鮮明になってきたところで、筆者はXに以下の投稿をした。
この抵抗ライン、効いてくるでしょう・・・ #fx #ドル円 pic.twitter.com/OIrR22xy4k
— 陳まさと@プライスアクション (@chinmasato) December 2, 2025
違った視点の抵抗も・・・ #fx #ドル円 pic.twitter.com/QEaV4BklFF
— 陳まさと@プライスアクション (@chinmasato) December 2, 2025
ごく単純な見方であるが、目先その可能性が一段と裏付けられている。なにしろ、
12月1日(月)の米ドル/円の安値がいったん割り込まれたからだ。

(出所:TradingView)
となると、円売りの継続が確実視されているなら、円のショート筋がやや苦しくなっているのではないかとも推測される。金融市場は結局ロング勢とショート勢の力関係で決定するものなので、ショート筋がこれから苦しくなればなるほど、円が買い戻されるだろう。なぜなら、円売り筋が圧倒的に多いからだ。
ユーロ/米ドルはこれから上昇基調を強め、2025年年内の値動きが限定的だとしても、強含みになりやすいだろう
米ドルの強弱を測る場合、ユーロが欠かせない。ユーロ/米ドルは11月21日(金)の安値をもって11月安値に迫ったものの、結局更新できずに1.16ドル台を回復してきたから、日足における「逆三尊」のフォーメーションが鮮明となった。

(出所:TradingView)
同フォーメーションが本物なら、これからユーロ/米ドルは上昇基調を強め、仮に2025年年内の値動きが限定的だとしても、強含みになりやすいだろう。米ドルの対極という位置づけであるだけに、来年(2026年)ユーロの高値トライがあるならば、米ドル全体の一段下落を覚悟しておきたい。
米ドル安が鮮明になれば、「最弱」の円も買われる宿命にある。
円高になればなるほど、日本の事情も円高方向に寄与してくるか
言ってみれば、円高の要素が見付からないという巷のロジックには、大きな落とし穴がある。日本の財政懸念が深刻で、また追加利上げしても実質上なおマイナス金利だから、円は売られていくもの、といった主張の多くは、米ドルの動向を軽視している。
要するに、為替は米ドル次第なので、円の事情は二の次であり、米ドル安の基調が鮮明になれば、「最弱」の円も買われる宿命にある。そして、相場の宿命を信じるなら、いったん円高になれば、あるいは円高になればなるほど、実は日本の事情も円高の方向に寄与してくるというか、そのように解釈される。
今は円高の理由が見つからなくても、本格的な円高になれば、理由や根拠はいくらでも挙げられる。このあたりの話は実におもしろいから、これからも話していきたい。市況はいかに。













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