■米ドル高続けばFRBの利上げは先送りに!?
トルコショックからリスク回避となり、米ドル高・円高となっていますが、トランプ大統領は米ドル高にはしたくないため、米ドルの上昇が続きすぎるようであれば、また米ドル高けん制発言が出てくる可能性が高まります。

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また、トランプ大統領はFRB(米連邦準備制度理事会)の利上げに関しても快く思っていないようですが、今のトルコショックがその他の新興国市場の通貨危機にまで発展してくるようであれば、FRBの利上げも先送りになる可能性が出てきます。
FRBの年内の利上げが9月と12月に実施されるのは、ほぼ確実だと考えていますが、リスク回避の動きが続くようであれば、12月の利上げの確率は後退することになります。
8月23日(木)からはジャクソンホール会議(※)があるため、その点からも、パウエルFRB議長の講演内容が注目されます。
(※編集部注:「ジャクソンホール会議」は米ワイオミング州ジャクソンホールで開催される、カンザスシティー連銀主催の年次経済シンポジウムの通称。世界中の中央銀行総裁や金融関係者の多くが参加するイベントのため、毎年、市場参加者から高い注目を集めている)
■ユーロ/米ドルの下値メドは?
ユーロ/米ドルはテクニカル的に、1.15ドルを下抜けると1.13ドル台へ推移する可能性をこれまで挙げていました。1.2555ドルからの下げを起点として、現在がエリオット波動論の5波動目と考えると、1波目と5波目の値幅が同じになりやすいことから、目先の下値メドは1.1350ドルとなります。
【参考記事】
●ユーロ/米ドルは三角保ち合いブレイクで1.15ドル割れに再挑戦!? クロス円も売り時か?(8月14日、バカラ村)

(出所:Bloomberg)
ただ、すでにそのターゲットも近いことから、2017年1月安値、1.0340ドルからの上昇の62%戻しにあたる1.1180ドルが、下値メドとなりそうです。

(出所:Bloomberg)
週足で一目均衡表の雲を下抜け、日足とともに三役逆転となっていることも、下げを示唆している状況です。

(出所:Bloomberg)
トランプ大統領からドル高けん制発言が出たり、FRBがハト派になる可能性はありますが、ユーロ/米ドルはテクニカル的に1.15ドルを下抜けたこともあり、売り方向で良いと考えています。
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