■英ポンド/米ドルは6週連続の陽線。1.40ドル程度まで戻す!?
米ドル安の流れがある一方で、注目したいのが英ポンド。週足は6週連続の陽線です。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/米ドル 週足)
アナリストやディーラーは強気な見通しが増えていますが、FX会社のポジションを見ると、個人投資家はまだショートのようです。

(出所:外為どっとコム「外為情報ナビ」ポジション比率情報)
ノーディール・ブレグジット(合意なき離脱※)の可能性は10%程度まで低下してきた印象です。ノーディールを避けられれば英ポンド/米ドルは1.40ドル程度まで戻すとの見通しもありますし、自分もその可能性を見ています。
ただ、ノーディールの可能性が急速に高まった場合、フラッシュクラッシュ的な動きが起きてポジションを切りたくても切れないことも想定されます。慎重にトレードしたいですね。
(※編集部注:「合意なき離脱」とは、2年間の交渉で合意に至らず、何の取り決めもないまま、英国がEUを離脱すること)
【参考記事】
●米中融和で戻り余地大きいのは日経平均!? 英国は、EU離脱延期の可能性が高まる?(1月21日、西原宏一&大橋ひろこ)
●フラッシュ・クラッシュで米ドル/円が暴落! 株の下落を伴えば、100円割れの可能性も!?(1月7日、西原宏一&大橋ひろこ)
●フラッシュ・クラッシュの真犯人はトルコリラ!? クラッシュ時もスプレッドが優秀なFX会社は?
1月29日(火)には多数提出されているブレグジット修正案の採決、1月30日(水)にはFOMCと大きなイベントが続き、2月1日(金)には米雇用統計も発表されます。
■米雇用統計はあまり動かない? 英ポンド/米ドルの買い方針
米政府機関閉鎖の影響で、今回の米雇用統計予想は会社によってブレが大きい。コンセンサスが一致していればこそ、結果との乖離が発生して動くのですが、事前予想にブレがあると結果が出ても反応しづらい。
今回はあまり動かないかもしれません。
米政府機関の閉鎖が解除されれば、昨年(2018年)末から止まっていたIMM(国際通貨先物市場)のポジションが2月2日(土)早朝に発表されるはずです。
英ポンド急騰やフラッシュクラッシュなどがあっただけに大きな変動がありそう。来週2月4日(月)早朝の反応にも注目したいですね。
今週の戦略としては米ドル安、それにノーディール・ブレグジット後退による英ポンド買い戻しを考慮して、英ポンド/米ドルの買いでしょうか。
ヘッドラインに注意しながら、押し目を拾っていきたいですね。

(出所:Bloomberg)
(構成/ミドルマン・高城泰)
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