(「“スワップ11倍デー”にザイFX!編集長が4億5000万円分のポジションを建てた結果!?」からつづく)
■トレイダーズ証券に“スワップ8倍デー”が到来
歴史的な10連休絡みで、主要FX会社に米ドル/円の“スワップ11倍デー”が訪れたのは2019年4月24日(水)のことだった。4月24日(水)から4月25日(木)に米ドル/円のポジションを1日だけ持ち越せば、11日分のスワップポイントがついたことは、前々回、前回の記事で書いてきたとおりだ。
【参考記事】
●平成最後の祭り、“スワップ11倍デー”にザイFX!編集長が含み損50万円突破!?
●“スワップ11倍デー”にザイFX!編集長が4億5000万円分のポジションを建てた結果!?
それが終わった4月25日(木)にも、ちょっとしたイベントがあった。
トレイダーズ証券[みんなのFX]と[LIGHT FX]は4月25日(木)から4月26日(金)に米ドル/円のポジションを1日だけ持ち越せば、8日分のスワップポイントがもらえることになっていたのだ。
![トレイダーズ証券[みんなのFX]の公式サイト](/mwimgs/b/f/-/img_bfea3690be607c569b038d214aae3d0a89945.jpg)
これは本記事シリーズでこれまでも取り上げてきた以下の記事で紹介していたこと。
【参考記事】
●10連休前の4日間で32日分の大量スワップ! 為替変動リスクなしで年利30%儲ける方法も
下表はトレイダーズ証券[みんなのFX]と[LIGHT FX]の米ドル/円など4通貨ペアについて、4月下旬のスワップ付与日数をまとめたものだ(上の記事でも紹介していたもの)。
付与日 | 米ドル/円、 トルコリラ/円の 付与日数 |
豪ドル/円、 NZドル/円の 付与日数 |
4月22日(月) | 1 | 2 |
4月23日(火) | 1 | 3 |
4月24日(水) | 3 | 0 |
4月25日(木) | 8 | 8 |
4月26日(金) | 1 | 1 |
※上表は付与日を基準に作成。付与日が4月23日なら、4月23日にポジションを保有し、NYクローズ後まで持ち越した場合の付与日数を記載。各社のスワップポイントカレンダーに記載されている日付とは必ずしも一致していない場合がある
どういう理由かはわからないが、トレイダーズ証券[みんなのFX]と[LIGHT FX]は“スワップ11倍デー”が2つに分離しており、4月24日(水)が“スワップ3倍デー”、4月25日(木)が“スワップ8倍デー”となっていたのである。
■即日資金移動ができず、“スワップ8倍デー”トレードは断念
さて、ここであるFX会社の口座から異なるFX会社の口座へ資金移動することについて考えてみたい。
銀行口座からFX口座への入金はクイック入金(※)を利用すれば、即座にできるが、FX口座から銀行口座への出金は通常、そこまで早くはできないことが多い。
(※「クイック入金」はFX会社によっては違う名称になっていることもある)
【参考記事】
●金融庁も注意喚起する非常事態!? 10連休に相場急変した時、クイック入金はできるのか?
●FXの入金方法。おすすめはクイック入金 手数料無料、24時間即時反映で超便利
【参考コンテンツ】
●FX会社徹底比較!:入出金サービスなどで比べる
SBI FXトレードでは4月25日(木)の午前5時30分までに出金依頼を行えば、通常は4月25日(木)のうちに銀行口座へ振り込まれるようではあった。けれど、午前5時30分を越えてポジションを持ち越さなければ、11日分のスワップポイントはもらえないので、筆者が行った「異業者売り買い両建てスワップタダ取りトレード」を完了したあとで出金依頼するなら、銀行口座への振り込みは4月26日(金)になってしまう。

さらになんらかの事象が発生すると、出金依頼から最大4営業日後の出金となるケースもあり得るようなことがSBI FXトレードの公式サイトには書いてあった。

したがって、SBI FXトレードに入れていた資金をトレイダーズ証券[みんなのFX]へ即日移動し、4月25日(木)の“スワップ8倍デー”に回すことはできないのだった。
筆者は調達した資金のかなりの部分を外為オンライン[外為オンラインFX]とSBI FXトレードの口座に入れていたため、資金的な余裕がそれほどはなかった。なので、トレイダーズ証券の“スワップ8倍デー”については、ちょっとした資金を入れて、「記念に一応やってみる」ぐらいのことでいいだろう、と考えていた。
その場合、トレイダーズ証券[みんなのFX]または[LIGHT FX]にちょっとした資金を入れ、そこで米ドル/円の買いポジションを建てる。一方、外為オンライン[外為オンラインFX]はスワップポイント付与がこの日も1日分だけであり、資金はフルに活かせるので、こちらで米ドル/円の売りポジションを建てる──このようなことを考えていた。
![トレイダーズ証券[LIGHT FX]の公式サイト](/mwimgs/8/6/-/img_86013605b0a00ad71c2ba04d40509b6b94950.jpg)
トレイダーズ証券[LIGHT FX]は2019年5月10日(金)からイメージキャラクターとして女優の「のん」を起用したばかり
結果的にトレイダーズ証券[みんなのFX]と[LIGHT FX]では、4月25日(木)に米ドル/円のスワップポイントが8日分で480円ついていた。1日当たり60円である。
それまでトレイダーズ証券[みんなのFX]と[LIGHT FX]の米ドル/円は1日当たり80~90円ぐらいのスワップポイントがついていたから、それよりは結構少なめのスワップポイント付与となったのだった。
もしも米ドル/円をトレイダーズ証券で買って、外為オンラインで売る“スワップ8倍デートレード”をやっていたら、結果を見てちょっとガッカリしたかもしれないが、しかし、筆者はこのトレードをやらなかった。
結果論だけで言えば、ちょっとガッカリでもこちらのトレードをやっていた方が取り立てて異変も起こらず、良かったはずだったのだが、筆者はこれとは異なる異業者での売り買い両建てトレードに挑戦してしまったのだった。
■ユーロ/米ドルになぜか“スワップ9倍デー”が到来
筆者が当初考えていたのとは異なる売り買い両建てトレードをやってみようと思ったキッカケは前回の記事でもツイートを引用した億トレーダーの「ふさふさ」さんの以下のツイートだったと思う。
【前回の記事】
●“スワップ11倍デー”にザイFX!編集長が4億5000万円分のポジションを建てた結果!?
スワップ11倍デーは、直後にフラクラ級の暴落ありえるかと思って慎重になりすぎたかも…
— ふさふさ (@23_fusafusa) 2019年4月25日
明日朝、スワップ9倍のユロルは心配なさそうなので全力しようそうしよう(*´﹃`*)
「ふさふさ」さんの書いている「スワップ9倍のユロル」とは何だろうか?
調べてみると、SBI FXトレードでユーロ/米ドルを4月25日(木)から4月26日(金)へ持ち越すと9日分のスワップポイントが付与されるようだった。
今回の“スワップ○倍デー”は基本的に日本の10連休とそれに伴う金融機関の休業から生じているはずだ。なので、円絡みの通貨ペアでスワップポイント付与日数に異変が生じているのは何となくわかるのだが、ユーロ/米ドルは言うまでもなく、円の絡まない通貨ペア。それなのにSBI FXトレードはこのとき、“スワップ9倍デー”となっていたのである。
これは本記事で何度も触れてきた以下の記事でも紹介していなかった話だった。以下の記事を書いた藤本記者も円絡み以外の通貨ペアはノーマークだったのである。
【参考記事】
●10連休前の4日間で32日分の大量スワップ! 為替変動リスクなしで年利30%儲ける方法も
SBI FXトレードのスワップカレンダーを調べてみると、ユーロ/米ドル以外にも円が絡まない通貨ペアはこの日、“スワップ9倍デー”になっているようだった。米ドル/加ドルなどはこの日が“スワップ11倍デー”になっていた。

※SBI FXトレードのスワップカレンダーは縦幅が長く、そのまま掲載すると見づらくなってしまう。そのため、4月22日週以外をカットして画像をつなげ、縦幅を短くして見やすくしている。なお、スワップカレンダーの日付表示はFX会社によって異なるが、SBI FXトレードの場合は、4月25日(木)から4月26日(金)へ持ち越した場合に付与されるスワップポイントと付与日数であれば、4月26日(金)の欄に表示されるようになっている。
なぜ、そうなっているのかはわからないのだが…。
そして、すべては調べていないが、そのほかの主要FX会社ではこの日、スワップ9日分といったように、スワップポイントが非常に数多い付与日数になる現象はおおむね起こっていないようだった。
■ユーロ/米ドルの異業者両建てができそうだ!
また、以前も紹介したが、ヒロセ通商[LION FX]、外為オンライン[外為オンラインFX]、アイネット証券などは祝日などに関係なく、淡々と一定のルールでスワップポイントが付与されることに変わりはない。
【参考記事】
●平成最後の祭り、“スワップ11倍デー”にザイFX!編集長が含み損50万円突破!?
筆者がこのとき、資金を入れていたもう1つの口座、外為オンライン[外為オンラインFX]のユーロ/米ドルも4月25日(木)から4月26日(金)へ持ち越した場合のスワップポイントは1日分だけが付与されるはずだった。

現在、米ドルはまずまずの金利がつく一方、ユーロ圏では日本と同様、超低金利政策がまだとられており、ユーロ/米ドルを売れば、つまり、ユーロ売り・米ドル買いのポジションを取れば、結構なスワップポイントをもらうことができる。
したがって、筆者がこのとき、資金を入れていたSBI FXトレードでユーロ/米ドルを売り、外為オンライン[外為オンラインFX]でユーロ/米ドルを買って両建てポジションを作り、4月25日(木)から4月26日(金)へ1日だけ持ち越せば、差し引き8日分のスワップポイントが手に入るはずだった。
これならFX口座から異なるFX口座へ資金を移動しなくても、その時点での筆者の資金がフルに活かせる。
■ユーロ/米ドルの急変リスクは比較的低そう
為替市場で相場急変というと、新興国通貨や円絡みの通貨ペアで起こるイメージが強い。何らかのリスクオフ的な出来事が起こったとき、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)や米ドル/円が急落するのはおなじみの風景だ。
それに対して、ユーロ/米ドルは世界の為替市場でもっとも取引量の多い通貨ペア。クロス円や米ドル/円に比べると、急変リスクは低いように思える。

(出所:Bloomberg)
ただ、4月26日(金)は10連休前、最後の平日。筆者も出社しないわけにはいかなかった。翌日出社するなら、相場が急変して売り買い両建てポジションの片側だけ吹っ飛ぶようなことが起きないか、徹夜で見守るということもやってはいられない。
そこで、念のため、米ドル/円のトレードをやったときよりも、口座へ入れる証拠金を増やし、建てるポジション量を減らすことにした。
まず、追加の資金調達に成功したため、外為オンライン[外為オンラインFX]に500万円、SBI FXトレードに500万円を追加入金した。これで両口座に2500万円ずつ、合計5000万円を入金したことになる。
そして、米ドル/円のトレードでは買い200万通貨、売り200万通貨の計400万通貨のポジションを建てたが、ユーロ/米ドルのトレードでは売り160万通貨、買い160万通貨の計320万通貨のポジションを建てることにしたのだ。
米ドル/円のときと同じように一度にそれだけのポジションを建てるのは怖かったので4分割してポジションは建てた。「40万通貨買い+40万通貨売り」を4回行って、ユーロ/米ドル計320万通貨のポジションを建てたのである。
徹夜で見守ることはしないと決めた筆者だったが、それでも本記事シリーズの原稿を書きながら、4月26日(金)は午前3時台ぐらいまで起きていた。
SBI FXトレードで建てた計160万通貨のユーロ/米ドル売りポジションは平均レート、1.113064ドルだった。

一方、外為オンライン[外為オンラインFX]で建てた計160万通貨のユーロ/米ドル買いポジションは平均レート、1.1132ドルだった。
![筆者の外為オンライン[外為オンラインFX]の口座状況(4月26日(金)午前3時38分頃)](/mwimgs/2/2/-/img_22770a0386d0bf54a7d2e2e5322ca72336768.jpg)
そして、安易にまたもスワップタダ取りができるだろうと思っていたのだ。
しかし、そうは問屋が卸さなかった。
以下はNYクローズを越えたあとの4月26日(金)午前8時頃の…
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)