■「スワップ11倍デー」だけじゃない! 10連休中に異業者両建て!?
ザイFX!ではこれまで、2019年4月27日(土)から5月6日(月)まで10連休という超大型ゴールデンウィークを控えて、10連休中のマーケットに関する記事を公開してきました。
【参考記事】
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そのなかで、10連休関連のスワップポイントを紹介した以下の記事はアクセスを集めました。
【参考記事】
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本記事は上の記事の後編にあたるのですが、上の記事をザックリ振り返っておくと、高金利通貨として有名なトルコリラ/円や先進国のなかで金利が高い米ドル/円で、11日分ものスワップポイント(スワップ金利)が一挙にもらえる「スワップ11倍デー」が本記事公開日である4月24日(水)である、ということでした。
トルコリラ/円と米ドル/円で11日分のスワップポイントが付与(※)されるのは4月24日(水)NYクローズ(4月25日(木)日本時間6時頃)後となります。
(※本記事ではFX会社からスワップポイントが受け渡されることを「付与」、受け渡される日のことを「付与日」、何日分受け渡されるかのことを「付与日数」と定義する)
10連休中は多くの銀行が10日連続休業となる影響から、多くの主要FX会社は4月24日(水)NYクローズ後に11日分のスワップポイントを先に付与し、10連休中はスワップポイントを付与しません。いわゆる「ノースワップデー」が10連休中は続くのです。
一方で、上の記事では主要FX会社のなかに10連休中もスワップポイントを付与する貴重な会社がいくつかある、ということもお伝えしました。
ということは、今回の10連休中にスワップポイントを付与するFX会社でトルコリラ/円や米ドル/円など高金利通貨の買いポジションを作り、スワップポイントを付与しないFX会社で高金利通貨の売りポジションを作って「異業者両建て」を行えば、為替変動リスクを実質的に回避しながらスワップポイントがもらえるかもしれないのです。
ザイFX!ではこれまで、買いスワップポイントの高い口座と売りスワップポイントの低い口座で「異業者両建て」を行うと、為替変動リスクなしでスワップポイントが得られるということを何度かご紹介してきました。
【参考記事】
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けれど、今回の10連休中は「売りスワップポイントの低い口座」ではなく「売りスワップポイントが発生しない口座」があるという特別な状況ですから、本記事で取り上げる異業者両建てはこれまで紹介してきた異業者両建てを超える「究極の異業者両建て」と言える(!?)かもしれませんね。
■10連休中にスワップを付与する貴重なFX会社はどこ?
それでは今回の異業者両建てについて考えるうえで、いくつか条件を絞り込んでいきたいのですが、例として取り上げる通貨ペアはトルコリラ/円と米ドル/円とし、ポジション量は1万通貨とします。
まず今回の異業者両建てのカギとなるのは買いポジションです。多くの主要FX会社で10連休中は「ノースワップデー」となるなか、10連休中にスワップポイントを付与する貴重なFX会社があってこそ、異業者両建ての買いポジションが作れます。
トルコリラ/円と米ドル/円の取り扱いがあり、10連休中にスワップポイントを付与するFX会社を記者が調べてみたところ、外為オンライン[外為オンラインFX]やアイネット証券[ループイフダン]、ヒロセ通商[LION FX]といったFX会社が該当することがわかりました。
外為オンライン[外為オンラインFX]やアイネット証券[ループイフダン]、ヒロセ通商[LION FX]はスワップポイントの付与の仕方が一風変わっており、スワップポイント付与日数が例外的に多い日や、スワップポイントが発生しない日が存在しません。
外為オンライン[外為オンラインFX]やアイネット証券[ループイフダン]では月曜から木曜は1日分、金曜は3日分のスワップポイント、ヒロセ通商[LION FX]では月曜と火曜は1日分、水曜は3日分、木曜と金曜は1日分のスワップポイントが規則正しく付与されます。
一方で、多くの主要FX会社が10連休中にスワップポイントを付与しない「ノースワップデー」については後述しますが、「ノースワップデー」の期間は4月26日(金)から5月3日(金)となっています。
そういったことを踏まえて4月22日(月)から5月6日(月)の3社のスワップポイント付与日数を確認してみましょう。
付与日 | 外為オンライン [外為オンライン FX] |
ヒロセ通商 [LION FX] |
アイネット証券 [ループイフダン] |
||
のスワップ ポイント 付与日数 |
のスワップ ポイント 付与日数 |
|
4月22日(月) | 1 | 1 |
4月23日(火) | 1 | 1 |
4月24日(水) | 1 | 3 |
4月25日(木) | 1 | 1 |
4月26日(金) | 3 | 1 |
4月29日(月) | 1 | 1 |
4月30日(火) | 1 | 1 |
5月1日(水) | 1 | 3 |
5月2日(木) | 1 | 1 |
5月3日(金) | 3 | 1 |
5月6日(月) | 1 | 1 |
※上表は付与日を基準に作成。付与日が4月23日なら、4月23日にポジションを保有し、NYクローズ後まで持ち越した場合の付与日数を記載。各社のスワップカレンダーに記載されている日付とは必ずしも一致していない場合がある
※外為オンライン[外為オンラインFX]、ヒロセ通商[LION FX]では未来のスワップポイントカレンダーが公開されていないため、取引ルールに基づいたスワップポイント付与日数を掲載
※付与日の赤字は日本の祝日・休日
※スワップポイント付与日数の赤字は、多くの主要FX会社で10連休中にスワップポイントが付与されない日に、外為オンライン[外為オンラインFX]、アイネット証券[ループイフダン]、ヒロセ通商[LION FX]でスワップポイントが付与される日
先ほど、多くの主要FX会社で「ノースワップデー」の期間は4月26日(金)から5月3日(金)までと書きましたが、この期間が今回の異業者両建てのポジション保有期間となります。
外為オンライン[外為オンラインFX]やアイネット証券[ループイフダン]で異業者両建ての買いポジションを4月26日(金)から5月3日(金)まで作ると、4月26日(金)に3日分、4月29日(月)から5月2日(木)まで1日分ずつで4日分、5月3日(金)に3日分、合わせて10日分のスワップポイントが付与されます。
一方、ヒロセ通商[LION FX]で買いポジションを作ると、4月26日(金)から4月30日(火)まで1日分ずつで3日分、5月1日(水)に3日分、5月2日(木)と5月3日(金)に1日分ずつで2日分、合わせて8日分のスワップポイントが付与されます。
ヒロセ通商[LION FX]のスワップポイント付与日数は外為オンライン[外為オンラインFX]やアイネット証券[ループイフダン]より2日分、少ない結果となりました。
外為オンライン[外為オンラインFX]やアイネット証券[ループイフダン]でスワップポイントが3日分付与される曜日は金曜である一方、ヒロセ通商[LION FX]で3日分付与される曜日は水曜であるため、今回の異業者両建てのポジション保有期間に付与されるスワップポイント付与日数に違いが出てくるわけです。
■外為オンラインでトルコリラ/円10日分スワップは1200円!?
そんな外為オンライン[外為オンラインFX]、アイネット証券[ループイフダン]、ヒロセ通商[LION FX]において、トルコリラ/円と米ドル/円のスワップポイントやスプレッドはどうなっているのでしょうか。
異業者両建ての買いポジション保有期間である4月26日(金)から5月3日(金)に、外為オンライン[外為オンラインFX]とアイネット証券[ループイフダン]では10日分、ヒロセ通商[LION FX]では8日分のスワップポイントが付与されるわけですが、正確なスワップポイントは実際に付与されないとわかりません。
けれど、4月1日(月)から4月12日(金)のスワップポイントから1日あたりの平均スワップポイントを算出し、これを10倍と8倍にすることで、10日分と8日分のスワップポイントの参考値になりそうです。
ただ、この3口座のうち、4月1日(月)から4月12日(金)のスワップポイントが公開されいるのはアイネット証券[ループイフダン]とヒロセ通商[LION FX]だけ。
外為オンライン[外為オンラインFX]では公開されていないため、同口座の場合は4月23日(水)時点のスワップポイントを1日あたりのスワップポイントと仮定します。
以下はトルコリラ/円1万通貨の買いポジションについて、アイネット証券[ループイフダン]とヒロセ通商[LION FX]の4月1日(月)から4月12日(金)の1日あたり平均スワップポイントを算出し、アイネット証券[ループイフダン]は10倍、ヒロセ通商[LION FX]は8倍にしたもの、外為オンライン[外為オンラインFX]は4月23日(水)時点のスワップポイントを10倍したものになります。また、3社の4月23日(水)時点のスプレッドも記載します。
FX会社 [口座名] |
1日あたり 平均買い スワップ ポイント |
1日あたり 平均買い スワップ ポイント を10倍 (ヒロセ通商 [LION FX] は8倍) |
スプレッド |
外為オンライン [外為オンラインFX] |
120円※ | 1200円※ | 6.0銭 原則固定 |
アイネット証券 [ループイフダン] |
120円 | 1200円 | 7.0銭 原則固定 |
ヒロセ通商 [LION FX] |
110円 | 880円 | 1.9~9.2銭 |
※ポジション量は1万通貨
※1日あたり平均スワップポイントは4月1日(月)から4月12日(金)のスワップポイントを平均したもの
※1日あたり平均スワップポイントは小数点第1位以下を四捨五入
※外為オンライン[外為オンラインFX]は4月23日(水)時点のスワップポイントを10倍
トルコリラ/円1万通貨の買いポジションを4月26日(金)から5月3日(金)に保有すると、外為オンライン[外為オンラインFX]やアイネット証券[ループイフダン]では1200円、ヒロセ通商[LION FX]では880円のスワップポイントがもらえる可能性が高いようです。
また、トルコリラ/円のスプレッドは外為オンライン[外為オンラインFX]が6.0銭原則固定、アイネット証券[ループイフダン]が7.0銭原則固定、ヒロセ通商[LION FX]が1.9~9.2銭ということで、今回の異業者両建てでは外為オンライン[外為オンラインFX]で買いポジションを作ることにします。取引コストは600円(1万通貨×6銭)です。
■アイネット証券で米ドル/円10日分のスワップは810円!?
続いて、外為オンライン[外為オンラインFX]、アイネット証券[ループイフダン]、ヒロセ通商[LION FX]において、米ドル/円のスワップポイントやスプレッドはどうなっているでしょうか。
米ドル/円1万通貨の買いポジションについて、アイネット証券[ループイフダン]とヒロセ通商[LION FX]の4月1日(月)から4月12日(金)の1日あたり平均スワップポイントを算出し、アイネット証券[ループイフダン]は10倍、ヒロセ通商[LION FX]は8倍にしたもの、外為オンライン[外為オンラインFX]は4月23日(水)時点のスワップポイントを10倍したものが以下になります。また、3社の4月23日(水)時点のスプレッドも記載します。
FX会社 [口座名] |
1日あたり 平均買い スワップ ポイント |
1日あたり 平均買い スワップ ポイント を10倍 (ヒロセ通商 [LION FX] は8倍) |
スプレッド |
外為オンライン [外為オンラインFX] |
65円※ | 650円※ | 1.0銭 原則固定 |
アイネット証券 [ループイフダン] |
81円 | 810円 | 2.0銭 原則固定 |
ヒロセ通商 [LION FX] |
20円 | 160円 | 0.3銭 原則固定 |
※ポジション量は1万通貨
※1日あたり平均スワップポイントは4月1日(月)から4月12日(金)のスワップポイントを平均したもの
※1日あたり平均スワップポイントは小数点第1位以下を四捨五入
※外為オンライン[外為オンラインFX] は4月23日(水)時点のスワップポイントを10倍
米ドル/円1万通貨の買いポジションを4月26日(金)から5月3日(金)に保有すると、アイネット証券[ループイフダン]では810円、外為オンライン[外為オンラインFX]では650円、ヒロセ通商[LION FX]では160円のスワップポイントがもらえる可能性が高いようです。
ヒロセ通商[LION FX]といえばスワップポイントが高いイメージがありますが、米ドル/円については1日あたり平均スワップポイントが20円と、アイネット証券[ループイフダン]の4分の1ほどとなっており、あまり力を入れていないようです。
また、米ドル/円のスプレッドはヒロセ通商[LION FX]が0.3銭原則固定、外為オンライン[外為オンラインFX]が1.0銭原則固定、アイネット証券[ループイフダン]が2.0銭原則固定となっています。
米ドル/円のスワップポイントは外為オンライン[外為オンラインFX]よりアイネット証券[ループイフダン]が高く、スプレッドはアイネット証券[ループイフダン]より外為オンライン[外為オンラインFX]が狭いという結果になりました。
今回の異業者両建てで買いポジションは外為オンライン[外為オンラインFX]とアイネット証券[ループイフダン]のどちらで作ればよいのでしょうか。それは後述する最終的な損益を出してから決めていきたいと思います。
外為オンライン[外為オンラインFX]の取引コストは100円(1万通貨×1銭)、アイネット証券[ループイフダン]の取引コストは200円(1万通貨×2銭)となります。
そして、異業者両建ての売りポジションは10連休中にスワップポイントを付与しない主要FX会社であればどこで作っても大きな差はないことになるのですが、その取引コストであるスプレッドは…
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