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ドル・円・ユーロの明日はどっちだ!?
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平成最後の祭り、“スワップ11倍デー”に
ザイFX!編集長が含み損50万円突破!?

2019年05月11日(土)09:00公開 [2019年05月11日(土)09:00更新]

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■2つのFX会社の口座に合計4000万円を入金

 ならば、平成最後の記念に筆者もガッツリこの祭りに参戦し、“スワップ11倍デートレード”をやってみようではないか。道頓堀川に飛び込む勇気はないが、“スワップ11倍デートレード”なら筆者にもできる!

 そんな気持ちが高まって、筆者は資金調達に走ったのだった。その資金調達法とは……これは話が長くなるので省略するが、無事、資金調達に成功した筆者は2つのFX会社の口座にそれぞれ2000万円ずつ、合計4000万円を入金したのである。

 狙いは異なるFX口座での米ドル/円売り買い両建てトレードだ。スワップ11倍付与直前に買って、スワップ11倍付与直後に売るトレードではない。

 以下の記事の最後の方で紹介されているが、4月24日(水)から4月25日(木)にかけて、スワップポイント11日分が付与されるSBI FXトレードで買いポジションを持ち、スワップポイントが1日分しか付与されない外為オンライン[外為オンラインFX]で売りポジションを持つ計画だ。

【参考記事】
10連休前の4日間で32日分の大量スワップ! 為替変動リスクなしで年利30%儲ける方法も

SBI FXトレードの公式サイト
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 11日分から1日分を差し引き、残るは10日分のスワップポイント。そこからある程度の取引コストがさらに引かれると考えられるが、これで基本的には為替変動リスクなしにスワップポイントだけをいただいてしまおうという計画である。

 ちなみに本記事のこのあとにも登場する、ザイFX!でもおなじみの羊飼いさんは、筆者が“スワップ11倍デー”における「異業者売り買い両建てスワップタダ取りトレード」をやっている最中にツイートした内容を見て、こんなふうにツイートしていた。

 羊飼いさんの「ザイFXの編集長の井口さんは少なくとも4000万円は持っている( ・∇・」という推測はズバリ当たっていたのだった。

■元為替ディーラーが投げかけた疑問

 ここまで書いてきたような皮算用で筆者の気持ちが盛り上がっていたところ、ツイッターでこんなコメントをする人が現れた。

 この「たかはと」さんはメガバンクの元為替ディーラー。この分野の専門家だ。筆者も何度か会ったことがある。そんな専門家が一般人である筆者が知らない「value date」という難しい言葉を掲げて「そうそう簡単なアービトラージは無いものと思料」(※)しているという。

(※「アービトラージ」とは一般に同一の価値を持つと思われる2つのモノに一時的に価格差が生じている場合、割高な方を売って、割安な方を買い、価格が同一になるのを待って決済することで利益を得る取引方法。「裁定取引」とも呼ばれる)

 そして、なんと元為替ディーラーでFX業界の顔、JFXの小林芳彦社長がこのツイートに対して「まさしく御意」と深く頷いていたのである。

 筆者は急速に不安になってきた。「市場にフリーランチはない」などとよく言われるが、やはり、スワップポイント10日分タダもらいなどというおいしい話はないのだろうか?

 そこで、急ぎ筆者が「value date」という単語をググってみると、インターバンク市場の外国為替取引において、売買が成立した日の2営業日後にやってくる決済日あるいは受渡日というもののようだということがわかった。

 以下のザイFX!の記事で「スポット応当日」と呼んでいる日と同じ日を指しているようだ。

【“スワップ3倍デー”に関する参考記事】
スワップポイントはいつもらえる? 土日や祝日の分は? 気になるしくみを徹底解説!

 売買が成立した2営業日後に受渡日がやってくるということであれば、通常時の水曜日がスワップ3倍デーになることや、今回の4月24日(水)が10連休絡みで“スワップ11倍デー”になることはよくわかる。

 ただ、そもそも“スワップ11倍デー”にならないFX会社があることの方が不思議と言った方がよいのだ。今回はその謎を解くことはできなかったが、もし今後、その謎が解明できたら、当コーナーなどでまたお伝えしたい──とは思っているが、もしかするとそれは企業秘密であり、今後もずっと謎のままかも…。

■株式の配当落ちで考えてみる

 さて、「たかはと」さんはスワップ付与日数の違うFX会社の為替レートは違ってくるとツイートしていた。確かにそんなことになってしまうのであれば、今回の“スワップ11倍デー”に売り買い両建てなどやっても儲からないだろう。

 このことは、いったん株式で考えた方がわかりやすそうだ。

 1株=5000円の株があったとする。この株の配当が250円だとしよう。「権利付き最終日」と呼ばれる日にこの株を持っていれば、250円の配当はもらえる。そして、「権利落ち日」と呼ばれるその翌営業日にこの株を買っても、もうその分の配当はもらえない。

 このとき、「権利落ち日」の株価の理論値は5000円から250円を差し引いた4750円になる。「権利落ち日」にはもう250円の配当はもらえないのだから、そうなるのだ。

 実際には「権利付き最終日」の夜にその株に関する大きなニュースが出たとか、米国株が大きく動いたとか、あるいはとにかくその株を売りたい人が多いとか、さまざまな理由で株価は必ずしも4750円になるとは限らないのだが、理論値が4750円であることは間違いない。

■2社の為替レートに差がある状態が続くことはあり得るのか?

 これと同じようなことで、スワップポイントが11日分付与されるのであれば、付与されてしまったあとの為替レートはスワップポイント11日分、ガクンと下がってもおかしくはないとも思える。

 先ほどから紹介している以下の記事では、“スワップ11倍デー”の「異業者売り買い両建てスワップタダ取りトレード」において、米ドル/円の買いポジションを取るFX会社としてSBI FXトレードを例に挙げているが、そこで試算されている11日分のスワップポイントは1万通貨につき946円となっている。

【参考記事】
10連休前の4日間で32日分の大量スワップ! 為替変動リスクなしで年利30%儲ける方法も

 1万通貨につき946円ということは、1通貨あたりにすると9.46銭ということだ。つまり、11日分のスワップポイントが一気に付与された直後、為替レートは理論的には9.46銭下がるということになる。これを約9銭としておこう。

 先ほどの記事で、売りポジションを持つもう一方のFX会社として例に挙げられているのは外為オンライン[外為オンラインFX]だ。その1日分の売りスワップポイントは1万通貨につきマイナス100円。買いのスワップポイントは100円より少なそうだが、先ほどと同じ計算をすれば、おおむね1銭程度為替レートが下がっておかしくないという話になりそうだ。

外為オンラインの公式サイト
外為オンラインの公式サイト

 約9銭と約1銭であれば、その差は約8銭。SBI FXトレード外為オンライン[外為オンラインFX]の米ドル/円レートが約8銭違うという話になるが、そのような状態がずっと続くようなことになるだろうか?

 筆者はまず想像してみた。

 確かに日本時間早朝のスワップ付与時刻前後は為替レートの混乱があるかもしれない。しかし、そのような状況がずっと続くとは筆者には想像できなかった。

 そして、ずっと続かず、ある程度時間が経ったら為替レートの混乱が解消されるのであれば、売り買い両建てのポジションは問題なく閉じることができるだろう。

 さらに想像するだけでなく、もう少し考えを巡らせてもみた。SBI FXトレード外為オンライン[外為オンラインFX]の米ドル/円レートが8銭も違う状況がずっと続くなら、それこそSBI FXトレードで米ドル/円を買って、外為オンライン[外為オンラインFX]で米ドル/円を売る裁定取引をやる人が大量に出現してくるのではないだろうか。

 その結果、いずれ両社の為替レートは似たような値に収れんしていくのではないだろうか。

 ということで、売り買い両建てする2社の為替レートが乖離したままになるという心配を筆者はしないことにしたのだった。そういった筆者の考えはこのあと、半ば当たって、半ば外れるという、まさかの状況となるのだが…。それについては、本記事シリーズで追々触れることになるだろう。

■スワップポイントが11倍つかないリスクはあるかも…

 さて、その後、「たかはと」さんは以下のとおり、「インターバンクの為替キャッシュ取引とFXとは別物」ともツイートしていた。先に引用したツイートで「たかはと」さんが書いていたのはおもにインターバンク市場に当てはまる話だったのだとすれば、個人向けのFXでトレードしようとしている筆者はより安心できる。

 ただ、「たかはと」さんは以下のようにもツイートしていた。

 FXは相対取引(店頭取引)なのでFX会社側は何でもできるというのだ。

 確かに“スワップ11倍デー”において、「これが11倍のスワップポイントです」とFX会社が付与した数字が通常時の1日分のスワップポイントを11倍した数字よりも全然少ないものになるという心配はある。そして、正確なスワップポイントの数字は付与される瞬間を過ぎなければ、わからないことが多い。

 新興国通貨などでは、買いでも売りでも、スワップポイントが支払いになってしまうような例も見かけるし、かつて金融危機的なことがあった際に、主要FX会社の1つが主要通貨ペアにおいて、異常なスワップポイントを付与したこともあったように記憶する。

 こちらが想定したようなスワップポイントがつかないリスクがあるということは、認識しておかなければならないだろう。

 とはいえ、FX会社も他社と競争している。注目を集める“スワップ11倍デー”で11倍にはほど遠いスワップポイントを付与し、トレーダーの失望を誘って、評判を落とすようなことはそうそうできないのではないか、ということを筆者は考えなくもなかった。

■豪ドル/円、NZドル/円に1日早く“スワップ11倍デー”が到来

 先ほどから何度も登場している以下の記事では、スワップ11倍デー”にまつわる通貨ペアとして、豪ドル/円、NZドル/円、トルコリラ/円、米ドル/円を取り上げている。

【参考記事】
10連休前の4日間で32日分の大量スワップ! 為替変動リスクなしで年利30%儲ける方法も

 このうち、豪ドル/円、NZドル/円はオセアニアの祝日の関係でトルコリラ/円、米ドル/円よりも1日早く“スワップ11倍デー”が到来していた。4月23日(火)から4月24日(水)に持ち越すと、主要FX会社でスワップポイントが11日分付与されることになっていたのだ。

 しかし、筆者は豪ドル/円、NZドル/円で売り買い両建ての“スワップ11倍デートレード”はやらなかった。

 下の2つの表は以下の記事から転載したもので、豪ドル/円とNZドル/円について、“スワップ11倍デー”に各FX会社でもらえると想定されるスワップポイント、支払うと想定されるスワップポイントをまとめたものだ。

【参考記事】
10連休前の4日間で32日分の大量スワップ! 為替変動リスクなしで年利30%儲ける方法も

主要FX会社の豪ドル/円の4月1日から4月12日の平均スワップポイント
FX会社
[口座名]
1日あたり
平均買い
スワップ
ポイント
1日あたり
平均買い
スワップ
ポイント
を11倍
1日あたり
平均売り
スワップ
ポイント
1日あたり
平均売り
スワップ
ポイント
を11倍
マネーパートナーズ
[パートナーズFX
 nano]
40円 440円 ‐43円 ‐473円
くりっく365 40円 440円 -40円 -440円
SBI FXトレード 35円 385円 ‐37円 ‐407円
YJFX!
[外貨ex]
34円 374円 -44円 -484円
外為どっとコム
[外貨ネクストネオ]
34円 374円 -49円 -539円
GMOクリック証券
[FXネオ]
34円 374円 ‐35円 -385円
IG証券
[標準]
33円 363円 ‐53円 -583円
セントラル短資FX
[FXダイレクトプラス]
30円 330円 ‐45円 ‐495円

※ポジション量は1万通貨
※1日あたり平均スワップポイントは小数点第1位以下を四捨五入
※上表の主要FX会社のなかで一番高い買いスワップポイントは赤字
※上表の主要FX会社のなかで一番安い売りスワップポイントは青字

主要FX会社のNZドル/円の4月1日から4月12日の平均スワップポイント
FX会社
[口座名]
1日あたり
平均買い
スワップ
ポイント
1日あたり
平均買い
スワップ
ポイント
を11倍
1日あたり
平均売り
スワップ
ポイント
1日あたり
平均売り
スワップ
ポイント
を11倍
くりっく365 42円 462円 -42円 -462円
SBI FXトレード 36円 396円 -38円 -418円
YJFX!
[外貨ex]
34円 374円 -44円 -484円
GMOクリック証券
[FXネオ]
34円 374円 -37円 -407円
IG証券
[標準]
32円 352円 -56円 -616円
マネーパートナーズ
[パートナーズFX
 nano]
30円 330円 -36円 ‐396円
外為どっとコム
[外貨ネクストネオ]
27円 297円 -42円 -462円
セントラル短資FX
[FXダイレクトプラス]
27円 297円 -42円 ‐462円

※ポジション量は1万通貨
※1日あたり平均スワップポイントは小数点第1位以下を四捨五入
※上表の主要FX会社のなかで一番高い買いスワップポイントは赤字
※上表の主要FX会社のなかで一番安い売りスワップポイントは青字

 これを見て、さらに取引コストも考えると、豪ドル/円、NZドル/円では売り買い両建ての“スワップ11倍デートレード”をやっても、利益が出ないか、出てもわずかだと筆者には思えた。豪ドルとNZドルは今やそれほど高金利とも言えなくなったのだ。

 しかし、豪ドル/円、NZドル/円に1日早く“スワップ11倍デー”が訪れてくれたおかげで、参考になることもあった。筆者が米ドル/円で買いポジションを取ろうとしているSBI FXトレードでは、1日早い豪ドル/円とNZドル/円の“スワップ11倍デー”において、1日分のおおよそ11倍相当のスワップポイントが付与されていたのである。

 先ほど筆者が書いた、「“スワップ11倍デー”でも、通常時の1日分のスワップポイントを11倍した数字よりも全然少ないスワップポイントが付与される」というリスクは減ったように思われた。

■トルコリラではなぜやらなかった? 恐ろしい最悪の事態とは?

 ここで、高金利通貨の花形ともいえるトルコリラについても触れておこう。

 先ほどから何度も言及している以下の記事の中でも、「異業者売り買い両建てスワップタダ取りトレード」において、やはり政策金利の高いトルコリラがスワップポイントも多く、利回り的には一番いいという結論になっていた。

【参考記事】
10連休前の4日間で32日分の大量スワップ! 為替変動リスクなしで年利30%儲ける方法も

 ただ、筆者はトルコリラ/円を今回、トレード対象にしようとは思わなかった。それはスワップポイントの変動にせよ、為替レートの変動にせよ、スプレッドの拡大にせよ、異常な事態が起きる可能性は米ドルなどの主要通貨に比べ、トルコリラの方がずっと高いだろうと思われたからだ。

 とくに為替レートの急変動は一番怖い。

 今回、沖縄在住のもうすぐ億トレーダー・余弦さんは以下のようにツイートしていた。

 今回のような売り買い両建てトレードにおいて、ものすごい急落が起こって、そのままどんどん一方通行で急落していくのは怖いけれど、実はOKだ。その場合、両建てしていた一方のポジションは強制ロスカットとなり、損失拡大が止まる一方、もう一方のポジションは利益がどんどん膨らんでいくからだ。

 しかし、余弦さんが書いているとおり、2019年1月3日(木)日本時間早朝に起こったフラッシュ・クラッシュのように、ある程度急落し、一方のポジションが強制ロスカットとなったあとに相場がV字回復してしまったら目も当てられない。この場合、当初は売り買い両建てにして、為替変動リスクから解放されていたはずなのに、急落したところでポジションが片側だけになってしまい、気づいたときには損失がどんどん拡大していた、といった事態になる可能性が高いからだ。

米ドル/円 1時間足(2019年1月2日~3日)
米ドル/円 1時間足(2019年1月3日)

(出所:Bloomberg)

 ノーリスクとまでは言わずとも、ローリスクで利益を取りにいったつもりが、大きな損失を被ってしまう可能性もあるわけだ。

 今回のような売り買い両建てトレードにおいて、もっとも怖いリスクはこのような相場急変なのである。

 トルコリラ/円でトレードするより、米ドル/円でトレードする方がこのリスクは相対的に低いと思えるが、そのようなリスクが存在することに変わりはない。

 そこで、どのぐらい欲張るか…

ドル・円・ユーロの明日はどっちだ!?
ザイFX!編集部

米ドル/円、ユーロ/米ドル、ユーロ/円をはじめとした為替相場はこれからどう動くのか? このコーナーでは「ザイFX!」編集部が為替のプロのホンネに鋭く迫る記事をお届けします。
また、カリスマ個人投資家へ突撃取材したり、FX業界の最新動向をいち早くお伝えするなど、FXに関する幅広い話題も取り上げます。

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