CPIに大して大きく反応しすぎたのではないかとの反省から、先週の金曜日はややリスクテーク先行で始まった。まだ金融政策のタイトニングに現実味を持てないプレーヤーたちはリスク資産の押し目買いに動いたのである。リスクに敏感とされるユーロ円も前日に133円台まで乗せてきていたが、それが132円台の前半まで利食い売りが進む者の、アジア時間、欧州時間を通じて比較的に底堅い展開が続いた。
日本は休みだったが、アジア時間でもドル金利は高い水準を維持していた。ドル円でも買うべきだったのだが、前日には今年の高値である116.35に阻まれた直後でもある。116円台でロングにするならば、もうちょっと我慢して116.35を上抜けしてから買い始めても遅くはないだろう。どうも上サイドをつかまされた人びとのシコリが気になるのである。
そこで視点を変えてユーロドルを売ることにした。1.14台の前半で始まったユーロドルだったが、みんな考えることが同じなのか、1.13台に沈んでいる。1.14台に戻ったら売ろうと構えていたところ、時間はかかったがニューヨーク序盤でなんとか売ることができた。
ニューヨーク序盤ではさらにリスクテークが進んだ。しかしニューヨークのランチタイムには政府発表でプーチン大統領がウクライナ侵攻を決定したという情報が流れた。それが市場の流れを逆転させ、激しいリスク回避を引き起こした。また報道官が48時間以内にウクライナからの非難を呼びかけるなど、武力衝突が間近いことを匂わせた。米国株は急落し、安全志向からドル金利は低下に向かった。ユーロ円は2円幅の急落を余儀なくされている。
ユーロ円の急落につられて、ユーロドルも下落。ドル円の下げよりもモタモタしていた感じもするが、とりあえずあまり大きな戻しもなく1.1350を割り込んできた。ニューヨーククローズ前には私もいったんはポジションをしめたが、これは週明けも続きそうな流れである。ユーロドルもドル円も安いところを売り込んで行くべきであろう。
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