■ユーロ/米ドル1.2650ドルは突破なるか?
前述のユーロ/豪ドルの上昇には、ユーロ/米ドルの底堅さが寄与しています。
9月5日(水)の欧米市場では、ECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁が債券の無制限購入と不胎化措置を発表するとの報道が流れ、ユーロ/米ドルは、本稿執筆時点でも1.2610ドルとユーロ高値圏で底堅く推移。
ただ、前回のコラムで触れた1.2650ドルのバリアが1週間経っても突破できず、高値で膠着している展開となっています。
【参考記事】
●QE3期待とユーロ問題の陰で豪ドル失速。下値余地が拡大した豪ドルに注目!(8月30日、西原宏一)
マーケットではユーロ/米ドルの1.2700ドル近辺には多くのユーロ売り注文が噂されていますが、本日(9月6日)のECB理事会の内容によっては1.2650ドルを突破して、上値を更新する可能性も濃厚。
ユーロの行方は本日(9月6日)のECB理事会の内容待ちということになります。
(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足)
■中国の景気減速が豪ドル下落要因の1つ
この1週間(8月30日~)のユーロ/豪ドルの急騰は、おもに豪ドルの下落が要因。
週末(9月1日、2日)と9月3日(月)に発表された中国のPMI(購買担当者景気指数)が軒並み悪化しており、中国経済の減速懸念が数字として表れてきました。
豪ドル/米ドルは8月31日(金)のニューヨーククローズ(1.0323ドル)からギャップダウンで今週(9月3日~)は始まり、一時1.0167ドルまで急落。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
豪ドル/円も80.00円を割り込み、一時79.67円まで急落。
(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:豪ドル/円 1時間足)
ECB理事会と米雇用統計を控え、ユーロの動向に注目が集まっていますが、先週(8月27日~)に引き続き、続落している豪ドルの行方に注目です。
対米ドルである豪ドル/米ドルは、9月7日(金)の米雇用統計の結果を待ちたいところですが、クロスであるユーロ/豪ドルや豪ドル/円では、豪ドルは引き続き上値の重い展開が濃厚。
特に1.2500ドルに向けて上値を切り上げているユーロ/豪ドルの行方に注目です。
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!で人気の西原宏一さんと、ザイFX!編集部がお届けする有料メルマガ、それが「トレード戦略指令!(月額:6600円・税込)」です。
「トレード戦略指令!」は10日間の無料体験期間がありますので、初心者にもわかりやすいタイムリーな為替予想をはじめ、実践的な売買アドバイスやチャートによる相場分析などを、ぜひ体験してください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)