■デフレ圧力懸念でECBの利下げ観測が台頭!
一方、長らく米ドル/円が98円台で膠着していることを横目に、主要通貨の中で動意を見せてきたのがユーロ。
きっかけは、10月31日(木)に発表された、10月の消費者物価指数(CPI)です。
欧州連合(EU)統計局が発表した、10月のユーロ圏のEU基準消費者物価指数(CPI)速報値は前年同月比0.7%上昇となり、市場予想の1.1%上昇を下回った。9月は1.1%上昇だった。(出所:ロイター)
CPIが前年比+0.70%まで落ち込んだことで欧州にデフレ圧力懸念が芽生え、ECB(欧州中央銀行)の利下げ観測が台頭しました。
ユーロ/米ドルは、10月25日に到達した1.3833ドルから、1.3442ドルまで約400ポイント急落。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足)
■11月7日のECB金融政策決定会合に注目!
そして本日11月7日(木)は、注目のECB金融政策決定会合です。
今回、利下げを予測している市場参加者は少数で、12月の利下げ予測が増えてきています。
ただ、仮に11月7日(木)に利下げがなくとも、12月の利下げを検討している可能性が高く、その場合、ECBからなんらかの示唆があると考えられます。
逆にドラギECB総裁から利下げに関してなんら示唆がなければ、ユーロ/米ドルはいったん反発するでしょう。
しかし、ECB算出による「ユーロの名目実効レート」は現在102.3になっており、デフレ圧力緩和を狙った利下げは、いずれは決定される見込みです。
(出所:ECB)
結果、ユーロ/米ドルの上値は徐々に限定的に。
テクニカルにも日足のTD-Sequential(※)はカウントダウンを終了し、ユーロ/米ドルはいったん1.3833ドルでトップアウトしたことを示唆しています。
本日、11月7日(木)のECB金融政策決定会合と、ユーロの動向に注目です。
(※編集部注:「TD-Sequential(TDシーケンシャル)」とは、米テクニカルアナリストのトーマス・R・デマーク氏が開発したテクニカル指標の1つ)
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!で人気の西原宏一さんと、ザイFX!編集部がお届けする有料メルマガ、それが「トレード戦略指令!(月額:6600円・税込)」です。
「トレード戦略指令!」は10日間の無料体験期間がありますので、初心者にもわかりやすいタイムリーな為替予想をはじめ、実践的な売買アドバイスやチャートによる相場分析などを、ぜひ体験してください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)