■豪ドル/米ドルは0.95ドルの売り圧力が強い!
みなさん、こんにちは。
今週(11月4日~)に入っても、RBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])のスティーブンス総裁は、通貨高懸念を表明。
11月5日(火)のRBA金融政策決定会合では、政策金利はコンセンサスどおりの据え置きでした。
その後の声明では、スティーブンスRBA総裁が「豪ドルは依然として不快なほど高い」と、再び通貨高に関してコメントしました。
前コラムでもご紹介したとおり、RBAは豪ドル/米ドルの0.95ドル以上の水準は容認しがたいようです。
【参考記事】
●信用残高が過去最高水準に! 米国株の反落を警戒。豪ドルにマイナスの影響あり(2013年10月31日、西原宏一)
もっとも、同じオセアニア諸国のニュージーランドでは経済が好調で、NZドル/米ドルが底堅く推移しているマーケット環境下、豪ドル/米ドルは急落こそしません。
しかし、0.95ドル台では売り圧力が強く反落しています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 4時間足)
■豪ドル/NZドルが連日急落!
結果として、豪ドル/NZドルという通貨ペアが連日急落しています(豪ドル安・NZドル高)。
本稿執筆時点での豪ドル/NZドルは、1.1400ドルを割り込んで、1.1330ドルレベルで推移しており、短期的に売られすぎの領域に入っているため、戻りを待ちたいところです。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/NZドル 4時間足)
ただ、2014年にはRBNZ(ニュージーランド準備銀行[ニュージーランドの中央銀行])の利上げ予測も台頭してきているため、豪ドル/NZドルの下落基調は変わりません。
当面、豪ドル/米ドルと豪ドル/NZドルの通貨ペアに注目です。
■デフレ圧力懸念でECBの利下げ観測が台頭!
一方、長らく米ドル/円が98円台で膠着していることを横目に、主要通貨の中で動意を見せてきたのがユーロ。
きっかけは、10月31日(木)に発表された、10月の消費者物価指数(CPI)です。
欧州連合(EU)統計局が発表した、10月のユーロ圏のEU基準消費者物価指数(CPI)速報値は前年同月比0.7%上昇となり、市場予想の1.1%上昇を下回った。9月は1.1%上昇だった。(出所:ロイター)
CPIが前年比+0.70%まで落ち込んだことで欧州にデフレ圧力懸念が芽生え、ECB(欧州中央銀行)の利下げ観測が台頭しました。
ユーロ/米ドルは、10月25日に到達した1.3833ドルから、1.3442ドルまで約400ポイント急落。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足)
■11月7日のECB金融政策決定会合に注目!
そして本日11月7日(木)は、注目のECB金融政策決定会合です。
今回、利下げを予測している市場参加者は少数で、12月の利下げ予測が増えてきています。
ただ、仮に11月7日(木)に利下げがなくとも、12月の利下げを検討している可能性が高く、その場合、ECBからなんらかの示唆があると考えられます。
逆にドラギECB総裁から利下げに関してなんら示唆がなければ、ユーロ/米ドルはいったん反発するでしょう。
しかし、ECB算出による「ユーロの名目実効レート」は現在102.3になっており、デフレ圧力緩和を狙った利下げは、いずれは決定される見込みです。

(出所:ECB)
結果、ユーロ/米ドルの上値は徐々に限定的に。
テクニカルにも日足のTD-Sequential(※)はカウントダウンを終了し、ユーロ/米ドルはいったん1.3833ドルでトップアウトしたことを示唆しています。
本日、11月7日(木)のECB金融政策決定会合と、ユーロの動向に注目です。
(※編集部注:「TD-Sequential(TDシーケンシャル)」とは、米テクニカルアナリストのトーマス・R・デマーク氏が開発したテクニカル指標の1つ)
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